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Safecast 、C-10 を訪問

In センサーネットワーク, 移動測定報告 by sean

先週、数人の Safecast チームメンバーで C-10 研究教育財団( C-10 Research and Education Foundation )を訪問する機会を得ました。C-10 は世界で最も長い歴史を持つ市民による放射線モニタリンググループの一つです。シーブルック原子力発電所(Seabrook Nuclear Power Plant )に近いマサチューセッツを拠点とするグループで、測定器のネットワークを確立し 20 年以上に渡りモニタリングを行ってきました。

私達は bGeigie を使用しボストンから C-10 事務所までの走行時に放射線を計測しました。結果は間もなくグローバルデータベースに追加する予定です。…

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Kiki さんによるボランティア報告

In センサーネットワーク, 移動測定報告 by sean

RDTN Probe 0010 Japan

[私達は田中さん(Kiki)から、測定をお手伝いいただけるとの連絡を受けました。Kikiさんのためにガイガーカウンターを用意し使用方法を説明し、結果を報告いただくようお願いしました。Kikiさんからの報告第一弾を掲載します。]

2011年5月8日
初めまして。田中です。
今回、東北に行くのは別の用事だったのですが、どうせ福島を通りぬけるのであれば、と思い、計測に協力させてもらえないかと打診をしました。
新幹線に乗って東京―花巻間を計測しましたが、やはり、福島市に近づくほど数値があがり、その後は徐々に減少しているという感じでした。計測結果はここにあります
新幹線で移動中の計測&アップロードだったので、GPSの位置特定ができなかった部分もあります。
しかし、おおむね福島市をピークにして近づくに連れて徐々に数値を上げ、その後は数値は下がっていきました。

明日は岩手の海岸線を計測します。

田中響子(Kiki)

RDTN Probe 0010 Japan

2011年5月9日
岩手県大槌町に来ました。津波の壊滅的な被害を受けたことで有名な町です。実際に目で見てみると、被害のすごさに驚きました。
町全体がなくなって、建物はほとんど残っていません。いたるところにひっくり返った車や船が転がっていました。
大槌町は福島第一から150キロメートル以上離れたところにあることと、福島より北に位置していることから、数値はそれほど高くはないかと思っていたのですが、思った以上に高く、0.2~0.3マイクロシーベルト/毎時の値が出ていました。
このデバイスで海水でも数値が出せるのか、わからなかったのですが、とりあえず、海水でも測ってみようと思い、海水に浸っていた木片を引っ張りあげて測ってみました。記録はここで見れます

 

RDTN Probe 0010 Japan

2011年5月10日
岩手県遠野から釜石へ移動でした。
前の晩に相当の雨が降ったので、朝一番で土を測定しました。
数値は0.270マイクロシーベルト/毎時でした。
空気が0.145マイクロシーベルト/毎時だったので、雨に放射線物質が含まれていたと思われます。ちなみに、風は南西から北東に吹いていました。
その後、釜石に移動しました。釜石は前日に行った大槌の南に位置しますので、地理上ではそれほど、第一からの距離は変わりません。
空気を何度か測定してみましたが、0.200マイクロシーベルト/毎時の辺りを示していました。…

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In センサーネットワーク by sean

kickstarter

皆様本当にありがとうございました。ご覧のように、kickstarterを使った資金集めは今週末終了し、600人以上の皆様からの寄付は目標の33,000ドルを超える額となりました。これは本当に驚くべきことです。寄付してくださった皆様、このプロジェクトについて周りの人に知らせてくださった皆様、ありがとうございます。このことについては近いうちにさらに詳細をお知らせします。

 …

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In センサーネットワーク, 移動測定報告 by sean

私達の装置がどう機能するかを説明した、短いビデオを掲載します。

「こんにちは、Safecast.orgのPieter Frankenです。今東京のTokyo Hackerspaceの前に来ています。今から福島で放射線を測定し地図に落とすためにSafecast.orgとして初走行に出かける準備をします。一緒にいるのは今日運転するSteveです。私達が車で走行しながらどのように放射線を計測するかSteveが簡単に説明します。おはようSteve、元気?」

「おはよう、元気だよ。」

「今日僕達が何をするか話してくれる?」

「ここにGPS追跡装置とガイガーカウンターを内蔵したボックスがあります。センサーはここにあり、雨などから保護するためマイラーで覆ってあります。ガイガーカウンターとGPSは全てこの中に取り付けられています。これはUSBコネクタで、ここにつないだPCがGPSデータとガイガーカウンターの測定値のログを記録します。ボックスは窓に固定されており、この状態で福島に向けて運転し、道中GPSとガイガーカウンターの値を5秒毎に測定します。」

「なるほど。それでは始めよう。Steve、ありがとう。」

このときの走行の様子を詳細に報告した記事はここで読めます。また、下のリンクをクリックすると、一部の装置を組み立てた様子をそのまま撮影した長いビデオ(16分)を見ることができます。…

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In センサーネットワーク, 放射線, 移動測定報告 by sean

先週、慶應義塾大学からの参加メンバーが私達のガイガーカウンターを載せて車で走行しました。これは、若干改善を施した装置で計測を行うためのテスト走行でした。改善した装置での初計測は今週末実施しました。テープで窓に固定したガイガーカウンターを写真に撮る(これでもうまくいったのですが)代わりに、私達は内蔵型のキットのようなものを作りました。小さな弁当(bento)箱のような形をしているため、私達はこれをbGeigieと呼んでいます。センサー機器を被災地にいるボランティアメンバーに渡し、私達が少し懸念している郡山周辺の学校で計測を行いました(1箇所、幼稚園の運動場近くで50µSv/hr(毎時50マイクロシーベルト)を超える数値が計測されました)。明らかに私達は放射線測定の専門家ではありませんが、以下に私達が行った計測とその結果をご報告します。写真の下のリンクをクリックするとこの記事の続きが読めます。

Setting up Bento Box Geo Radiation detector #bGeigie for Fukushima ride for #safecast.org

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In センサーネットワーク by sean

本日からこのプロジェクトを、Safecastと改称させていただくことをお知らせいたします。当サイトは約3日という短い期間で構想、開始されました。以来、その対象範囲と目的は大幅に広がり、それをより反映すべく当サイトを改称することにいたしました。日本における放射線の問題からこの活動を開始しましたが、あらゆるデータ(天候、風、降雨量など)を記録するセンサーネットワークとすることが日本および世界各地にとり非常に有用であることが明らかになりました。現在日本で起きていることが私達の活動の中心であることは間違いありませんが、これがより大きな取り組みへの一歩となれればと考えています。この熱意をより反映した名称としてSafecastと改称いたします。…

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市民科学ワークショップ(初級者向け) | 開催場所 会津大学(協力:Safecastチーム)

In ニュース by Rob Oudendijk

市民科学 ー 自作のセンサーで目に見えない世界を体験

日時: 12月 9日 (日曜)、 10:00–12:00 AM & 01:00–02:30 PM
開催場所: 会津大学 研究棟 HDW3: ハードウェア実験室 (#209) 北ラウンジ、南ラウンジ & S2 (#275)
主催: 会津大学 & CSLA
受講料: 1,000円 (中学生・高校生は無料)
登録: http://www.u-aizu.ac.jp/public/openclass/publec/2018publec.html

摘要:セーフキャスト(Safecast)は、環境に関するデータを使って人々に力を与える活動を行う、世界的な市民科学プロジェクトのボランティア・グループです。

  • 放射線の基礎と関連する物理学
  • ハンズオン:ブレッドボードを利用し、再構成可能で再利用可能なkGeigieキットを作成し、スマートフォンに接続してさまざまな素材の放射線量を測定
  • シチズンサイエンス:世界中のさまざまな市民科学プロジェクトの例とセーフキャストが行うプロジェクトの詳細を紹介

同時開催する上級者向けのワークショップは、同ワークショップより技術的で時間がかかります。

会津大学指導教員:

Michael Cohen;
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福島県におけるセンサー撤去についての意見書

In ニュース by sean

2018年8月1日

ご担当者様

2018年3月20日に発表されました「リアルタイム線量測定システムの配置の見直しについて(案)」(http://www.nsr.go.jp/data/000224268.pdf)で、原子力規制委員会(NRA)は、福島県内にある2800機以上のリアルタイム線量測定システムの約80%を撤去あるいは移動することを発表しています。

このレポートでは、議論のひとつに、会津地方など、2011年以前は東京より放射線量の高いことなどなかったという地域における放射線量についてや、県内の他の地域では著しい線量の低下がみられたことなどが言及されています。

原子力規制委員会は、ほとんどのモニタリングポストが撤去された後でも、手持ちタイプの計測器など、より適切なタイプで十分なモニタリングがなされ、現在のリアルタイム線量測定システムの継続の必要性は低いとしています。

2020年までにモニタリングポストの撤去をする目的は、避難指示、解除区域市町村外の空間線量が“十分に”低く、安定していることから、地方自治体が要請している他の地域にデバイスを移動したいのだといっています。

しかし私たちセーフキャストは、モニタリングポストの撤去は、不適切で思慮の浅い結論だと言わざるをえません。

セーフキャストでは過去に、福島県内のモニタリングシステムがどのように設置されたか、計測しつづけるうえでどのような問題を抱えていたかについて、記事を書いています。

情報、誤報、偽情報 パート1

https://blog.safecast.org/ja/2012/12/information-misinformation-disinformation-or-these-arent-the-droids-youre-looking-for-part-1/

情報、誤報、偽情報 パート2

https://blog.safecast.org/ja/2012/12/information-misinformation-disinformation-or-these-arent-the-droids-youre-looking-for-part-2/

セーフキャストはまた、この機器が有効であることを認めた最初の団体でもあります。たとえセンサーに不備があろうとも、計測されないよりは良いという見解でいたからです。

震災後、様々な反応があったように、事故以前の計画が不十分であったことは、このシステムが、地元の意見を十分に吸収することもなく、急いで設計され、設置されていたことからもわかります。

富士通は開発にたった75日間しかありませんでした。このシステム全体を設置しようと思えば、ハードウェアの開発者には少なくとも、もう少し時間が必要だったことは技術者には明らかです。

特に、ユニット設置の決定は急で、それゆえ、場所によってはモニタリングポストが重複されて設置されたり、足りなかったりといったことがありました。しかし、いまや国民はこのシステムを頼りにしており、モニタリングポストに現れる数値をチェックする習慣がついています。

また、モニタリングポストを設置するために、多大な費用と時間も費やされています。それを撤去してしまうことは、お金と労力の無駄遣いにもなりますし、市民の公共データへの自由なアクセスが妨げられてしまうことにもなります。

NHKの報道によると、モニタリングポスト撤去の最終決定については、各地方自治体が最終敵に決断できるということでした。つまり、モニタリングポストを維持するか撤去するかの最終的な決断はまだ出ていないわけです。

この議論は現在進行形ですが、どれだけの地方自治体がこの計画を継続できるかを予測することは難しいと思います。3月20日の告知では、何十もの福島県内の地域の公式見解が発表されています。

これによれば、半数以上の6~7割の市民は、モニタリングポストの撤去に反対しています。

いわき市の公式発表には、「撤去の申し出はあまりにも唐突で、放射性物質の存在は引き続きあるし、市民は引き続き放射線量への懸念が消えなることはない」というものでした。

福島第一原発の廃炉への道のりはまだ始まったばかりで、先はまだまだ長く続きます。いわき市は、今後の事故にそなえて新しい避難計画を準備していますし、市民は精神的な平穏のために、モニタリングポストの継続した設置を望んでいる」と発表しています。

郡山市も、「市民の半数以上が、福島第一原発が廃炉となるまで、モニタリングポストの継続を希望している。だから、我々もモニタリングポストを維持するべきだ」という見解を発表しています。石川町の役人も「福島第一原発の炉の状態がはっきりわからない現状で、リアルタイム線量測定システムが唯一の市民の不安を取り除く方法だ」と述べています。

栃木県との県境にある白河市の西郷村や新潟県との県境にある西会津の只見町は、明らかにモニタリングポストの撤去に不服を申し立てています。南相馬市はモニタリングポストを継続しておく方向でいますし、飯舘村は、自分達の管理下に新しくモニタリングポストを置くことになっています。そして、これを聞いても驚きませんが、会津放射能情報センターのような、いくつかの市民グループも対抗策を練っています。

2017年7月、NHKは撤去と移動の計画を地図で示しました。

批判は引き続きあるものの、モニタリングポストの必要性は明らかで、撤去は最悪の案だと言えます。最初から、市民の健康や安全を考えた上での計測プランではなく、費用やPRといった政治的理由が動機づけられて登場したモニタリングポストでした。今ですら十分に透明性があるとも言えない状態だというのに、モニタリングポストの撤去は、今以上に透明性を欠くことになると言えるでしょう。

セーフキャストとしては、モニタリングポストは撤去されるべきではないというのが公式の見解です。

また、セーフキャストとしても解決策を見出したいですが、自分達の統制外になるような課題を引き受けたくはありません。もし、原子力規制委員会がモニタリングポスト撤去策を進めるというのであれば。私たちは代案を提案したいと思います。

それは、このプロジェクトをセーフキャストに任せてもらいたいということです。

セーフキャストは唯一の非営利団体として、世界的に認知された、独立したオープンセンサーネットワークを持っています。そのデータは福島県のものももちろん含まれています。このような世界中で信頼されている非営利の組織は他に類を見ず、リアルタイムモニタリング計画を運営するのに、最適の団体だといえます。

セーフキャストの現存するリアルタイムセンサーネットワークは、有効で信頼できるものですし、一台ごとにかかる運営費用も廉価に抑えることができます。

もし、セーフキャストがモニタリングシステムを引き継いだならば、システムを一段と充実させ、放射線情報の発信やコミュニケーションも十分なものにできます。

稼働していないモニタリングポスト。2013年、南相馬市小高区にて。

県内のモニタリングシステムを撤去するというのであれば、セーフキャストに後を継がせてほしいというのが、私たちの提案です。過去7年間の活動の中で、私たちは県内の地域の方々とも着々と信頼を築いてきました。プロジェクトを続けていく上で、地元の人たちと直接交流ができるという強みもあります。私たちが引き継ぐことができれば、住民の皆さんにとっても納得のいく運営をできる自信があります。

ご検討いただけますと幸甚です。よろしくお願いいたします。…

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新しいデバイス「ソーラーキャストナノ」を紹介します

In Hardware, センサーネットワーク, ニュース by sean

By ショーン・ボナー

セーフキャストは2017年の初め、新しいソーラーキャスト(Solarcast)デバイスの製作をすすめることお知らせしました。

そもそもソーラーキャストは大気汚染を測定できる機能を搭載した最初の、そして3G接続およびソーラー電源という機能も持ったデバイスでしたが、その機能の特性から外部の電源や、マニュアルでのデータ取得が不要になり、いわゆる“置いたらほったらかし”での測定が可能となりました。

このことはセーフキャストにとって非常に重要な進歩であり、今後このような方法が主要な測定方法になっていくことは間違いありません。その後アメリカワシントン州ハンフォードの核施設トンネル崩壊の事故が発生し、まさに開発したデバイスがこのような状況に最適であることを強く認識させられました。

しかし、ソーラーキャストにはその利点はありながらも、そのコストおよび制作に時間がかかってしまうという欠点がありました。それに加え、大気汚染センサーの搭載は私たちが時間をかけて取り組んできたものではありましたが、実はハンフォードのような緊急性の高い放射線測定を必要とする状況のモニタリングでは、それほど必要性は高くないこともわかりました。

その反面、セーフキャストが広く利用しているデバイスであるbGeigie Nano(ビーガイギーナノ)は上記のような迅速に行う測定にすぐれていますが、実際にデバイスを持ち歩き、データをアップデートする必要があり、コンパクトかつ自動で動作するデバイスがやはり必要となっていました。

そこで、私たちはそのようなデバイスをデザインし、なんとか2017年末にソーラーキャストナノの完成を発表することができたわけです。このことを大変うれしく思っています。

ソーラーキャストナノを誇らしげに見せるショーン(写真:ピーター・フランケン)

 

ソーラーキャストナノ(Solarcast Nano)は、絶え間ないデバイスのニーズについての議論や技術的な可能性を検討し続けた結果生まれたものです。前モデルのソーラーキャストはレイ・オジー氏がデザイン面をリードし、ソフトウェアの作成を行いました。

ソーラーキャストの大気汚染センサーパーツは多くの電力を必要とするので、それらを取り外し、ビーガイギーに似たより小さいケースに小さいサイズのソーラーパネルを設置しすることで、必要な機能を搭載したソーラーキャストナノを作ることができるようになりました。

トイビルダーラボのジョセフ・チューを3Dモデリングおよびボードデザインのために迎え、ペリカンケース1040(ビーガイギーナノに試用された1010の二倍のサイズでありながら、ソーラーキャストよりかなり小型化されたサイズ)にすべてが収まるようその製作を依頼し、2017年12月19日、ついにソーラーキャストナノが完成したのです。

ソーラーキャストナノのディスプレイはビーガイギーのデザインを引き継いだものとなっています。

ソーラーキャストナノはビーガイギーのDNAを受け継いでいることがうかがえる

スペック詳細は下記の通りです。

  • “置いたらほったらかし”の測定 : ソーラーキャストナノはコンパクト、ワイヤレス、持ち歩き可能で自動で動作するため、3Gさえあれば世界中どこでも簡単に設置可能
  • 自動設定: 自動でセーフキャストのクラウドサービスに接続
  • 低消費電力:ソーラーバッテリーを使い、長期にわたって自動運転ができるよう最適化済み
  • 放射線測定機能: 二つの放射線センサーによってアイソトープを検知・測定
  • 耐性: 長期にわたった屋外での使用にも耐えられるデザイン
  • 小型でカバンにも収まるサイズ
  • 通信: 3G セルラー
  • 位置測定:加速度計つきGPS搭載、これによって測定器が動いた場合位置を再計測可能
  • 電源: ソーラーパネル、バッテリー、内蔵タイプのマイクロUSBチャージャー、リモート・クラウドでの電圧・電流の計測可能
  • バッテリーは着脱可能、18650サイズを標準としているためシッピングが可能
  • 内蔵型SWD“ドラッグ&ドロップ”ファームウェア、その他のソフトウェアは動作に不要
  • 無線アップデート
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ソーラーキャストナノ、福島第一原子力発電所近くに設置完了

In ニュース by azby

1月半ば、セーフキャストはリアルタイムでの放射線測定が可能な新しいデバイス、ソーラーキャストナノを福島県大熊町の立入禁止区域内に取り付けました。この場所は事故のあった原子炉から2kmしか離れていない場所にあります。

公式に発表されているデータの精度を検証するため、もともとセーフキャストは15台の固定式放射線センサーを福島に設置していましたが、今回新しいデバイスを取り付けたことで、この1台が福島第一原子力発電所にもっとも近い距離に設置されたリアルタイムセンサーとなりました。以前こちらのブログでもご紹介した通り、ソーラーキャストナノは太陽電池で動作し、自動でかつリアルタイムにモニタリングできるデバイスで、私たちが開発済みだったポイントキャストとソーラーキャストのデザインを引き継いだデバイスです。12月東京のセーフキャストオフィスで、10台のソーラーキャストナノのプロトタイプをテストセッションで製作し、その後動作テストを行ってきました。そんな折、私たちは福島第一原子力発電所ツアーに参加し、この大熊町の敷地も併せて訪れた際、すぐにこの場所にソーラーキャスト設置の許可を申請しました。ありがたいことに福島県の関係者の皆様の協力により、この情報透明性が非常に重要であると即時に理解していただき、設置実現に尽力していただきました。

大熊町に設置されたソーラーキャストナノはフェンスに針金で固定する形で設置されています。

セーフキャストのタイルマップのスクリーンショット:今回設置したソーラーキャストナノの設置場所は赤字の矢印の位置

ソーラキャストナノを設置した場所は、事故前は「特別養護老人ホームサンライトおおくま」として知られていた場所で、海抜100mの丘の上にあり、福島第一原子力発電所を見下ろすことができます。「サンライトおおくま」は福島第一の3キロ圏内にあるため、2011年3月11日午後9時に避難指示が出されました。幸いに避難活動は順調に行われ、ほかの病院や老人ホーム同様、入居者の中で亡くなった方はいらっしゃいませんでした。現在「サンライトおおくま」を見ると、運営されていた当時はすばらしい施設だったことがわかり、とても残念な気持ちになります。いまだにストレッチャーが施設の入り口をふさぐように放置され、ロビーも人々があわただしく立ち去らざるを得なかっただろう当時の瞬間を6年半たった今も残しています。大熊町のこの丘周辺の地域は、除染のための中期的保管場所として指定されました。私たちが「セーフキャストレポート」に記載したとおり、現在数年のプランの遅れはありながらも、ここは最終的には埋立地および放射性廃棄物関連する施設を見渡す場所に位置することになります。

 

「サンライトおおくま」自体も環境省の管理地域であるため、今回のプランは30年間有効でその後は破棄されることになっています。

「サンライトおおくま」は立入禁止区域内にあり、おそらく長期にわたって避難者が戻ることはないと思われ、周辺地域は30年間放射性廃棄物の保管地域として使われることになっています。

「サンライトおおくま」の入り口の風景は、2011年3月11日の夜のあわただしい避難の様子をうかがい知ることができます。

ソーラーキャストシステムはレイ・オジー氏のアイデアをベースにして、電源の供給やインターネット接続のできない場所での使用を想定しており、設置後は自動で動作すます。福島の現場にいられる時間は非常に限られていた上に、その場所へのアクセスには事前の許可が必要なので、ジョーとアズビーは設置用デバイスを何種類か持ち込み、突然の変更に備えました。いくつか設置の方法と場所の可能性を話し合った後、最終的にとてもシンプルな方法を選びました。ジョーは太陽光を最大限活用できるように角度を調整して、アルミのワイヤーでソーラーキャストナノをフェンスに設置しました。設置自体には20分を要し、動作の確認を待っている間、ジョーはドローンを現場で飛ばして、下の写真を撮影しました。

大熊町のソーラーキャストナノ設置現場近くからドローンで撮影した福島第一発電所の様子

福島に設置される前にこのデバイスは数週間ほど横浜に設定されていましたが、下記のデータグラフで直近30日のデータを見ると、横浜と大熊町の放射線レベルの違いが0.1 毎時シーベルトと5.5毎時シーベルトではっきりと見て取れます。

大熊町に設置されたソーラーキャストナノの時系列データのスクリーンショット。設置場所である大熊町の放射線レベルが 横浜の約10倍であることがわかります。

このデバイスはプロトタイプであることから、私たちはこの設置もテストの一環と考えていますが、ソーラーキャストナノは現在問題なく動作しています。しかし、私たちはさらなる福島第一原子力発電所近くへのデバイス設置を近い将来実現できることを楽しみにしています。

 

 

翻訳:Shoko Hagiya…

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SAFECASTの福島第一原発訪問

In ニュース, マップ, 放射線, 測定, 移動測定報告 by sean

ショーン・ボナー

過去7年間にどれだけ福島第一原発の原子炉建屋の画像を見てきたでしょうか、それは100枚、いえ1000枚にも及ぶでしょう。これまでに写真、イラスト、地図、図面、そしてありとあらゆる角度と視点から詳細をとらえた動画も見てきましたが、実際に実物を目の前にした時、これまでと全く異なった畏怖の念を持ちました。

これこそがセーフキャストにとってのグランドゼロであり、そこにある建物、そして2011年3月に起こった出来事が私の、私たち全員の人生を永遠に変えたものでした。

東京電力がセーフキャストの存在意義の対局となる組織と考える方がいるとすれば、この12月の寒い午後、どうして私を含むセーフキャストの主要メンバーがここに立つことができたでしょうか。ここまでの道のりは決して簡単なものではありませんでした。

 

福島第一原発 原子炉建屋 2号機、3号機、4号機

私たちのリードエンジニアであるジョー・モロス(愛称:ジャム)が、メディアが提供する情報の正否を判断するためのテクニカルスペシャリストとして、これまで度々、メディアクルーとして同行をしてくれたため、過去にも何度かbガイギー(bGeigie:セーフキャストオリジナルの移動型放射線計測器)を福島第一原発内に持ち込んだことはあります。これまで福島第一原発での調査を隠してきたわけではなく、セーフキャストの地図を見ていただければ、数値は確認していただけます。しかし、セーフキャストとしても、特別な形での発表はしてきませんでした。

東京電力は、今、難局に立たされています。自分たちが悪の根源のように見られていることを知っていると同時に、インターネット上では、発電所の従業員の死体が隠されて死体保管所に積み上げられているといったような噂に溢れていることも知っています。虚偽の報告などせずとも、既にかなり難しい立ち位置にいます。

東京電力は巨大エネルギー企業であり、環境的略奪行為を経てなお、状況改善のための自らの努力によって、信頼を取り戻す期待は捨てていないようです。その努力の一例が、第一原発をより多くの人に対して公開する取り組みです。過去1年間に、1万人以上が第一原発を訪問し、2020年東京オリンピックまでには年間2万人の訪問を可能にすることを目指しています。

セーフキャストのメンバーが福島第一原発を訪問した際に計測した放射線の数値。セーフキャストの地図に掲載されている。http://safecast.org/tilemap/

セーフキャストの最優先の使命は、特に環境に影響のある政府や民間産業の活動に関する透明性と公開性の確保です。私たちは誰とでも対話をする用意があり、私たちの観念主義的でないスタンスが、より多くの人・組織と関わることを可能にしています。

この夏、私たちのヘッド・リサーチャーであるアズビー・ブラウンが、東京電力の代表者数名と共にウィーンでIAEA (国際原子力機関)の会議に参加しました。東京電力のプレゼンテーションはお世辞にも素晴らしいものとは言えなかったそうです。アズビーは夕食の際、率直な感想を彼らに伝えました。すると「どうしたら良いプレゼンテーションができるだろうか?」と彼らから尋ねられたそうです。「とにかく、もっと透明性をもつことだ」とアズビーは答えました。彼らは、本当にオープンであることが何を意味するかというセーフキャストの考え、そして東京電力がその基準に届くまでにどれだけの長い道のりがあるか、というアズビーの説明に長時間耳を傾けたそうです。

ここで鍵となるのは、東京電力が、自分たちがオープンであると考え続けており、たとえ2011年以後、同社の公開性が大幅に向上されていたとしても、一般市民が期待をするレベルにははるかに届かず、セーフキャストのような他の情報源から得られる情報より、その公開性の程度が低かったということなのです。

多くの例において、歴史的に透明性の確保に抵抗を続けてきた組織は、結局のところ、情報の扉を開け放ったところで大きな影響はない、ということに気付くのです。東京電力は、バスに乗ったセーフキャストの一行を第一原発に招待してくれ、私たちがセーフキャストの公開データセットと地図に測定結果をアップロードすることを承知の上でbガイギーを持ち込むことを奨励し、一部始終を収めるためのカメラの持ち込みも許可してくれました。

公正な立場で第一原発内の放射線検査結果を公開する独立した第三者機関としてセーフキャストを招待することにより、公開性を確保する機会を得るという決断がされたのです。これは彼らにとって初めてのことでした。しかし私たちも素人ではありません。これが彼らのPRになることも理解しています。それでもなお、私たちは、災害のあのグラウンドゼロにおいて、独立した放射線測定を行うというポジティブな側面を認識した、大変重要な、転機となる瞬間であったと考えています。

撮影した写真の一部(撮影:撮影者未記載のものは筆者、ショーン・ボナーによるもの)

 

視察ツアー開始前、案内者が全行程を紹介。

通常、ほとんどの訪問者が視察中にバスを離れることを許可されないが、私たちはバスを出て歩き回り空気中の放射線測定をすることを許可された。そのため、追加の安全服の着用が義務付けられた。写真は安全服を着こむジョーとピーター。

案内者は、写真だけではわからない多くのことを説明してくれた。

第一原発バスツアー中の私たち。全ての表面がビニールで覆われている。

視察では原子炉建屋の様子がよく確認できた。

福島第一原発原子炉建屋1号機

原子炉建屋1号機前のbガイギー

私たちのbガイギー(右上)と、東京電力による放射線測定数値

集合写真。bガイギ―は10機持ち込んだ。(写真:セーフキャスト)

タンクと袋に入れられ、廃棄を待つ汚染水と汚染土壌

東京電力は、放射線モニターをいたるところに設置し、現状の数値を表示している。今後、これらの数値を入手し、また一部についてはセーフキャストのセンサーとの同時設置をしたいと考えている。

残りの写真については、整理でき次第、近日中に投稿する予定です。そして、また近いうちに再訪問をすべく計画中です。直近の目標は、第一原発内に東京電力のセンサーのチェック機能を果たす独立したセンサーを設置する場所を確保することです。より詳細な情報が得られ次第ご報告します。幸運を祈ってください。

私たちのほとんどの活動はボランティアによって支えられており、サーバーを稼働させ続け、センサーを設置し、セーフキャストの日々の運営を行うコストは決して安くありません。定期的(毎月)な寄付、ワンタイム寄付、またはPatreonを通じての寄付をいただけると、より活発な活動が可能となり、心から感謝いたします。

翻訳:岩本愛

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キックスターターゴールド: Safecast bGeigie Raku (セーフキャスト ビーガイギー ラク)

In ニュース by Rob Oudendijk

キックスターターゴールド: Safecast bGeigie Raku (セーフキャスト ビーガイギー ラク)

セーフキャストは一般市民による環境モニタリングのパイオニアであり、着実に成功と実績を今までに残して来ています。

我々はオープンソース環境での開発やデータへのアクセスに制限を持たず、全てを公開することへの限界に挑戦をし続け、企業には属さず、客観的な立場で運営することを守り続けております。
したがって、活動は全て寄付により成り立っております。
2011年と2012年に行った最初のキックスターターキャンペーンは大成功を収め、最初のハードウエアプロジェクトの立ち上げに繋がりました。
2011年に初代bGeigie放射線マッピングユニットが福島で使用されて以来、システムは常時アップグレードと改良を行っております。
ゴツかった初代bGeigieは2013年にbGeigieミニやbGeigieナノに改良されています。
全てのbGeigieは2インチパンケーキセンサーによって放射線を計測し、GPS位置情報と紐付けた後、自動的にデータをSDカードに記録します。
これにより、ユーザーは集めたデータを容易にサーフキャストのデータベースに提供/公開が出来ます。
bGeigieは歩行中、運転中、水泳中、飛行中、そしてもちろん物体の表面計測で使用可能です。
bGeigieナノはXbee拡張スロットを搭載し、Bluetoothでデータのアップロードを可能にしています。
bGeigieナノは日本、ドイツ、米国における研究所の試験を実施し、2013年にはグッドデザイン賞を受賞しています。

bGeigieナノは現在、1,500キット以上を販売し、セーフキャスト放射線計測システムにおいて世界で最も活躍しているデバイスです。
オンラインマップにあるほとんどのデータはボランティアの方々によってbGeigieナノを使って計測されています。
bGeigieナノは非常に安定したユニットであり、使用方法も容易、且つ安価なため、一般市民、教育機関、企業、研究者など、やる気のあるボランティアの方であれば使用可能です。
しかしながら、bGeigieナノのキットを組み立てる為に必要な時間やスキルはハンダ付けを含み、この点が参加したいと思っている方でも、参加を躊躇(ちゅうちょ)する要素となっています。
特に若い世代やシニア世代のボランティアの方が該当します。

我々のコミュニティが成長するにつれ、より多くの方々に参加して頂く為には、更にシンプルなユニットの必要性に気が付きました。

次世代の「bGeigieラク」が我々の考えた解決策、ソリューションです。bGeigieナノのようにキットですが、はんだ付けを必要としない、事前に組み立てられたメインボードを取り入れ、コンポーネントは差し込み式にしました。また、他の改良も行っています。処理能力の向上やディスプレイを大きくし、読みやすくしました。さらに、Bluetoothを内蔵し、計測結果をiOSやAndroid端末からアップロード出来るようにしました。
bGeigieナノ同様、Arduino対応は変わらず、ハックも容易で処理速度の早いCPUや大容量メモリーに拡張することも可能です。
大きく読みやすくなったディスプレイにより、設定はジョイスティックを使い画面上で行えますのでコンフィグファイルを編集する必要も無くなりました。
我々で作成した最初の試作品は信頼出来る器機ですが、今後は試作品の更なる開発、ファームウェアのプログラミング、そして製造へと移っていくためには資金が必要です。
今回のローンチでは最初に50ユニットを作成し、低所得の個人や団体へ貸し出し、測定が不十分な地域や発展途上国でセーフキャストのコミュニティを支援します。

bGeigieラクを我々のコミュニティに届ける(みなさんです)と共に、今回のゴールである$150kの予算は貸し出し用の器機を導入するサポートをし、下のマップの空白を埋める支援をします。

予算を$200kに延ばせれば貸し出し器機を二倍で準備することが可能となり、さらに、予算を$300kに延ばせれば現在はボランティアで活動中のメンバーを常勤化でき、より早く、専念してハードとソフトの開発をすることが可能になります。

リスクと課題

セーフキャストはハードウエアの開発と提供に経験があり、洗練されたテクノロジーをボランティアの方々の手に届けることを市場の伝統的な方法と比較して費用を格段に抑えることが可能です。
とはいえ、他のオープンソース開発ハードと同様、プロジェクトの遅延してしまうことや費用が予想を超える可能性はあります。
時には、必要な部品が突然と手に入らない事や在庫切れ、調達経路に不具合が生じることもあります。
しかしながら、我々はこれらのような困難を乗り越え、目標を達成する自信があります。
加えて、セーフキャストは非常にオープンな姿勢でセーフキャストのコミュニティへは常に情報提供しています。
我々は独立したグループであり、他のグループへの依存はありません。…

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SOLARCAST: 完成までの舞台裏

In ニュース by azby

どうして我々がソーラーキャストを開発して発表することになったのか、途中いろいろな課題に直面しながら完成に至った過程について少し触れたいと思います。以前ポイントキャスト(Pointcast)ネットワークを配備したとき、センサーを現場に設置するのに電源やインターネットにどのようにアクセスするかという問題に何度も突き当りました。また、装置設定のために複雑な要件があったため配備に時間を要しました。bGeigie 配備の経験から、装置からデータを取得する処理が簡単であればあるほど、より多くのデータを収集できることが分かっていました。大気質センサーを追加するつもりだったので、我々はこうした一連の問題や経験を全て見直すと同時に、振り出しからやり直すとしたらどうするだろうかと考えました。

完全なワイヤレス、ソーラー式、自動設定、そして場所を問わずどのような場所でも置くだけであとは何もせずに稼働する装置を作ろうというアイディアが生まれました。とにかくシンプルなものにしようという構想から、当初はこのプロジェクトを「シンプルキャスト」と呼んでいました。しかし、ソーラー式という要因がこのプロジェクトの特異性を際立たせるものであることを認識し、それを強調するために「ソーラーキャスト」という名称にすることにしました。しかし、始めは実験用回路板とアイディアしかありませんでした。

セーフキャストチームのオリジナルメンバーであるレイ・オジーが全面的にこのプロジェクトをリードし、自ら考案した要件を満たすために自分自身への課題として取り組みました。相互に測定値を検証し将来の装置やその配備のために有益な実地調査ができるよう二重大気微粒子センサーを使うことに決めました。

スタンドアローンの独立したワイヤレス装置の有用性はかなり無限です。

この写真は、どこへでも簡単に移動できるよう車の屋根に搭載可能で今や語り草となっている「スノーボード・マウント」をレイ・オジーが自慢そうに見せているところです。どの国でも、装置はルーフマウントが付いた車ならその上に取り付け可能です。

シアトルに設置されて稼働中の装置:

長時間の耐水性テスト…

スロバニアのファブリコア社で組み立てられた初出荷品:

超低温テスト:

完成した装置、出荷準備完了!

しかし輸送中に予想していなかった問題が発生。重いバッテリーパックが輸送中の振動で緩んで踊ってしまい、他の部品を全部つぶしてしまったケースがいくつかありました。

補強して輸送中の振動や衝撃に耐久するバージョンを設計しテストしました。

テストは終了し、今こうしているうちにも新しい装置は最初の配備場所へ到着しようとしています。詳しくはまた後日報告するので楽しみにしていてください。

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SOLARCASTについて

In ニュース by azby

ソーラーキャスト(SOLARCAST)とは:

セーフキャストは2011年3月に住民ベースの環境モニタープログラムを開始して以来、膨大な経験を積み上げてきました。その学習曲線には難関が少なくありませんが、常にやりがいがあります。セーフキャストのオリジナルメンバーであるレイ・オジーにより最初に発案・設計された新たな装置ソーラーキャストは、bGeigie可動放射線センサーやPointcast固定放射線センサーの配備や、最近のSafecast Airベータテストなどによって我々がこれまで習得した成果が結集されており、何の煩わしさもなく使い易い独立した操作性を提供することを意図しています。

主な特長:

  • 設置すればあとは何もする必要なし(Drop & Forget):ソーラーキャストは小型でワイヤレス、そして持ち運び可能で自立型の装置です。世界中どこにでも簡単に配備できます。
  • 自動設定:装置は利用できる通信プロトコルを見つけて、そのプロトコルを使えるよう自動的に設定を行います。
  • 低消費電力:ソーラー/バッテリー電力で長時間の無人操作に対応できるよう最適化されれています。
  • 放射線と微粒子の両方に対応: 二重放射線センサーと二重微粒子センサーにより信頼性とデータ密度を強化。
  • 頑丈な作り:長期的な屋外での使用を考慮して設計されています。

シャトルワース財団アネンバーグ財団によるサポート、そしてスロバニアのファブリコア社による実際の装置作製作業のおかげで、ソーラーキャスト装置をロサンゼルス市内やその周辺および米国、ヨーロッパ、日本の諸地域に配備できるようになりました。

ボックス内の構造:

バッテリーパックとソーラー電源コントローラ, 空気吸入口, 二重微粒子温度&湿度センサー, 空気排出口, 高電圧電源, 防水IP6Xボックス、三脚マウント付き,  二重放射線センサー, ON/OFF & 外部電源, セルラーモジュール, LoRaモジュール, GPS, 加速度計, メインCPU、BLE付

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セーフキャスト、オフィスが8階から3階に! 新オフィス・オープニングパーティーは3月8日18:30から

In ニュース by Rob Oudendijk

 

先週、セーフキャストはオフィスを移転しました。新しいオフィスは、前と同じビルでロフトワーク内、3階になります。5年前に渋谷道玄坂のこの場所に引っ越してきて、5年ぶりの8階から3階への移転となります。ロフトワークの皆様にはいつも温かいサポートをいただき、感謝の気持ちでいっぱいです。
新しいオフィスは装いも新たに、ちょっとミュージアム風にレイアウトしました。

3月8日(水)18時30分からロフトワークと一緒に移転パーティーを開きますので、ぜひ、足を運んでください。パーティーはひとつ下の階の2階で行います。

新住所:150-0043 東京都渋谷区道玄坂1‐22‐7 道玄坂ピア3階 セーフキャスト・ジャパン(map)

皆様にお会いできるのを楽しみにしています!…

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オープンデータ:未だかつてない重要性

In ニュース, マップ by sean

今、世界で何が起きているのか?ご存知の皆さんへ。
現在、実に嫌なニュースが流れ続けています。
全ての米国環境保護庁(EPA)の権限は凍結され、社員は”変化”に対して話し合いや外部に向かって口外することを禁じられています。
この禁止令は全ての新しい契約を停止し、同庁のウェブサイトから情報を削除することを告げられています。
EPAだけでなく保健福祉省を含む他の政府機関も外部とのコンタクトをやめるよう命令されていて、疾病予防管理センターは予定されていた気候変動に関する大きなイベントを説明もなしに急遽中止しました。
アメリカ合衆国農務省も直ちに公的文書の公開を停止しました。EPAの内部メモは、この新しい静粛令がいかに素早く広がったか?を示しています。

私たちは過去において、確かにEPAを批判してきましたが、一方で情報公開や人々が情報に対して興味を持つために、高いモチベーションを維持して努力を行ってきたことに対しては常に称賛していました。
本日のニュースはそのことに終止符を打ちました。これは完全に晴天の霹靂(へきれき)ではなく、この数か月の間、科学者達は米国新政権が今までの成果を破壊する恐れを予期し、警戒し合いながらできるだけデータの退避を行ってきました。
情報公開を求めることですら、米国情報公開法は現在、難しくなってきています。そしてこれらは米国内の出来事ですが、前出各機関より提供されたデータと情報は世界中の科学者たちに利用されています。今月上旬には、“グローバルな空気情報提供者”を謳うAir Mattersが中国政府よりデータ表示の制限を求められ、直ちに従いました。

こういった行動は、セーフキャストが支持する全てに反するものです。

私たちは、すべての人たちが環境に関してのデータ- 特に健康に関するデータ- が信頼でき、正確かつ自由にアクセス可能なものだと信じています。
今日の問題 – 私たちがセーフキャストを作る前までは - …

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Safecast iOS版アプリがApp Storeで提供を開始しました!

In ニュース, マップ by sean

昨年、セーフキャストは、ガイガー・ボット(geigerbot)の製作者、ニック・ドレザイル(Nick Dolezai)氏に、彼のアプリに対する質問とアイデアをもってコンタクトをとりました。

ニックがセーフキャストチームに素晴らしい貢献をすることであろうことは、すぐに想像がつきました。ニックも私たちと一緒に働くことを同意してくれました。まずは、セーフキャスト iOS版アプリがどんなもので、どんな情報を提供すればいいかなど、ブレインストーミングをしました。ディスカッションの模様はライブナウ(live now)で見ることができます。このアプリの「バーチャル・ガイガーカウンター」という側面をとても気に入っています。
iPhoneやiPadでGPSを利用して、瞬時に自分の周辺の測定値を見ることができるというものです。セーフキャストの全データセットを載せるだけでなく、日本と米国の公的機関が発表している全放射線データ(日本以外もある)も地図上に載せます。また、ガイガーカウンターを持っている人は、自分の測定器と接続し、その測定値をセーフキャストのデータベース(Safecast Database)に送信することもできます。
こんなに有用なアプリケーションを誰でもiPhoneからダウンロードできるのです。

多くの人に利用してもらい、引き続き、機能改善に努めていきます。是非、お試しください。

アプリケーションのダウンロードはこちらからどうぞ ダウンロード.。…

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Major Map Update!

In マップ by sean

This update has been months in the making. Our visualization rock stars Samuel Luescher & Anthony DeVincenzi at the MIT Media Lab are primarily to thank for this, as well as Paul Campbell who has been diligently cranking away on …

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全世界空手道連盟の最新活動レポート

In ニュース, マップ by sean

先月、全世界空手道連盟がSafecastのボランティアのプールに飛び込んでくれて、彼らのいくつかの新しい地域が地図上に記され、”Black Belt bGeigie”と呼んでいる特別な目的のために開発した私たちの新しいバージョンのbGeigieのテストを手伝ってくれることを私たちは喜んで発表いたします。私たちはすでに彼らからデータを受け取っており、彼らの札幌の新しい地域が私たちのデータベースにあることをお伝えできることに興奮しています。新しい地点はいつも私たちにとってはエキサイティングであり、通常の放射線レベルの地点はより素晴らしいです。私たちは次のデータ群を楽しみにしておりますし、私たちの地図の空白の地域に対して埋まり続けていくことを楽しみにしております。

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気仙沼、大島でのセーフキャスティング

In マップ, 測定 by sean


この週末、セーフキャストのボランティアである西川英二さんが、気仙沼の大島で測定を行いました。大島は地震と津波によって壊滅的な打撃を受け、同地の観光業も苦境に立たされています。
現地の人たちは心配し、最悪の事態も想定していましたが、大島では有意な強度の放射線は計測されませんでした。
bGeigieによる測定結果を地図化し提示できることをうれしく思います。測定値は、明らかに今まで国内で測定した値の中でも比較的低い値であり、原発周辺の汚染地域というよりも、むしろ東京に近いものでした。
原発がどの程度の影響を与えているかという実データを提供し、それにより人々が何をすべきかを決めることが出来るというのは良いことです。同時に、人々が予想していたほど自体が深刻でないということが確認できたことはさらに良いことです。

これはすばらしいニュースです。

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福島第一原発付近でのセーフキャスティング

In マップ, 測定, 移動測定報告 by sean

セーフキャストでは、今月初めの避難指示区域内で初の測定結果から、必ずしも原発に近いほど測定値が高いわけではないことが分かったとお知らせしました。

この点についてさらに検証するため、セーフキャストのボランティアである杉山明さんと児玉龍彦さんがbGeigieで測定を行いました。福島第一原発の正門付近を含む立ち入り禁止区域での測定をすることが出来ました。

この測定マップからいくつかの事実がわかります。まず第一に、最大値として12,000CPM近い測定値が観測されていることです。

次に、レベルの変化を見ると、原発より数キロ離れた場所から、さらに数キロ離れただけで100CPMに減少しているということです。

わずか数分間、車で移動しただけで11,900CPMもの低下が起こるということは、非常に注目すべきことです。

またこの地図では、測定値の目盛りや色付けの方法に限界があることも示しており、早急に何らかの対応をする予定です。…

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避難指示区域内の放射線量測定

In センサーネットワーク, マップ, 主要記事, 放射線, 測定 by sean

セーフキャストの測定結果や関連する議論を今までご覧になっていれば、福島第一原発からの避難距離の決め方に問題があるとセーフキャストが主張していることがお分かりでしょう。風向きや天候、地形、その他様々な条件によって異なるため、「原発の近くでは放射線が強く、遠くでは弱い」というよりも、「放射性物質の降下量」に依存するのです。

セーフキャストの測定で、避難指示区域の外で強い放射線量が観測される一方、未だ避難区域には立ち入ることが出来ません。今週始め、セーフキャストのボランティアがガイガーカウンター(bGeigie)を持って避難区域に立ち入る機会があり、測定を行いました。
その結果に我々も驚きました。原発に近いにもかかわらず、遠い場所よりも放射線量が低い場所があったのです。…

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放射線測定地図を改善しました

In マップ by sean

Gridmap

maps.safecast.org のトップページになる地図を更新しました。より便利で使いやすくなるための第一歩です。

また、格子領域ごとにデータを表示する機能を追加しました。
色の付いた四角い格子をクリックすれば、測定された期間と最大値、最小値が表示されます。

私たちが求めているものに近づくすばらしい一歩であることを喜ばしく思います。

これは今も更新されています、どうぞ自由にご覧ください。…

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グローバルサーベイ株式会社による観測、100万地点を突破!!

In ニュース, 主要記事, 論説 by azby

Safecasters Joe Moross (far left) and Pieter Franken (far right), flanking GLC’s bGeigie team.

グローバル・サーベイ株式会社(略称「GLC」)は、2005年より日本の道路の地図化をおこなってきました。彼らのデータは相当数の特別なアプリケーションと同様、多くのカーナビゲーションシステムにも使われています。例えば、2009年より、同社は電磁波の強さを測定し、地図化することで、顧客がラジオ放送用アンテナやワイヤレスLANの最適配置できるように、また、携帯電話事業者の位置の正確性を改善してきました。つまり、GLC社にはすでに不可視の環境データの収集経験があったというわけです。

GLC website

きっかけは、幸運にも、2011年8月にプロジェクトへの物質的な援助もしてくださった慶応大学の村井純教授チームメンバーの古谷知之教授が、セーフキャストにGLCに紹介してくれたことです。その年の9月初めまでにGLCはbGeigieを道路地図化に着手し、すぐにもう2台を依頼されました。1年間の間、3台のbGeigieで得た結果は非常に素晴らしく、私たちは2012年12月にもう10台を提供しました。GLCは最近、100万地点の測定記録を突破し、セーフキャストの中でもダントツに豊富なデータ収集ボランティアとなりました。私たちは彼らが放射線データを収集にかけてくれた時間と努力にとても感謝しています。

このプロジェクトのGLCの窓口である、中島栄則さんは「3/11以降、日本のとても多くの人が窮地に陥り、私たちの会社でも、何かをしたいと思っていました。私たちがセーフキャストのbGeigieシステムのことを聞いた時、非常に感銘を受けました。誰でも車に搭載するだけで使えるのです。私たちは支援できたことをとても嬉しく思っています。」

bGeigieを搭載したGLCの計測車両

GLCによれば、日本の主要道路全てを年に3回計測しようとしており、残りの道路についても少なくとも年に1回は計測しようとしているとのことです。所有車14台のうち、7~8台は常に走行しています。多くのbGeigie装備の車が絶えず縦横無尽に走っていれば、GLCはじきにセーフキャストに対して、月間50万ポイントの測定値を提供できると想定しています。
そうなったら、私たちは皆「ヤッター!!!」と言います。…

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情報、誤報、偽情報(または『これはおまえさんたちが探しているドロイドではないぞ』――スター・ウォーズ エピソードIV/新たなる希望より)パート1

In Hardware, センサーネットワーク, ニュース, 主要記事, 放射線, 測定 by azby

Whose job is it to make this stuff easy to understand?

「探しものが必ずしも見つかるとは限りません… 」

[パート2へ移動]

セーフキャストでは、当初から、収集するデータは正確で分かりやすく、有益かつ上手に可視化され、誰もが簡単にデータ・アクセスできるべきだと考えてきました。これは多くの点で、情報デザイン、並びに社会的責任を果たすというビジョンにおいて、模範事例(ベストプラクティス)となっているかと思います。

その際、セーフキャストのデータのオープン化と透明性が最重要とされてきています。我々のデータの表示方法は、直観的かつ、思慮深さがあること、コンテクスト(背景情報)も提供することを原則としており、さらに、デザイン的な美しさも追求しています。

求めている情報が誰にでも簡単に見つけられるように、内容もできるだけ分かりやすく伝えられるよう心がけてきました。このような価値観と相反する形で、諸公機関から公式情報が発表されるたびに、私たちは戸惑いを覚えます。

率直な感想として、原発事故が起きてからの最初の数週間、政府は失策を続け、全くと言っていいほど情報が欠如した状態が続いたので、一般市民は政府が発表する情報の質やアクセスしやすさといった点では、かなり妥協せざるを得ませんでした。政府による情報提供は当然の義務であり、法的にも義務付けられているはずなのですが、結論から言うと、私たちセーフキャストの多くは一生懸命に放射能情報を収集し、事実確認を重ねてきました。まずここでは簡単な近況報告をします。

(1)政府は予想以上に多くの情報を持っている(以前は私たちが全く期待していなかったのですが…)

(2)しかし、依然として情報の内容確認、事実確認が必要で、政府サイドではない第三者による調査が必要である

(3)何カ月もかけて調査しても、依然として情報収集のためにすら近づけない地域がある

さしあたって(2)と(3)については仕方がないとしましょう。つまり、セーフキャストは今後も引き続き調査していかなければならないということになるのですが、こういった調査は得意としていますし、モチベーションの高いメンバーが揃っているので、今のところさほど大変なことではありません。調査も精度を増し、信頼も築きあげ、かつては敵対した立場にあった人たちとも同志となりました。

しかし、そうは言っても、(1)に関しては、セーフキャストとしても、今後どのように対応していけばいいのか非常に悩むところです。様々な公式情報が入手可能となりました。また、その多くは信頼できる内容です。

しかし、分かりやすく有益な情報に簡単にアクセスできるようになったとまでは言えないのが現状です。今のご時勢、腕の良いウェブ・デザイナーや有益な情報を見つけるのは容易なはずですが、文部科学省(以下、文科省)のウェブサイトは利用者にとって、「できるだけ難しく、使いにくい」(as difficult as possible – 略して “ADAP”)作りになっています。ですので、そこから情報を見つけたり、データを使用することが非常に難しくなっています。ウェブサイトの担当者が良い仕事をしようと心掛けてくれれば、もっと上手な形で情報公開できるはずなのですが…。…

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情報、誤報、偽情報(または『これはおまえさんたちが探しているドロイドではないぞ』 - スター・ウォーズ エピソードIV/新たなる希望より)パート2

In Hardware, センサーネットワーク, ニュース, 主要記事, 放射線, 測定 by azby

文部科学省の放射線モニタリングポスト、通称「ドロイド」。この写真のドロイドはNEC製造でごく一般的なタイプです。これは会津美里町の旧赤沢小学校前に設置されているものです。

政府のモニタリングポスト

[パート1へ]
ここ数ヵ月、福島県内および福島隣県に設置された放射線モニタリングポストの精度について活発な議論が交わされていますが、セーフキャストは、この件に関して2012年7月の時点で既にブログ記事を執筆しています。

“改善された”モニタリングポストで 放射線・線量レベルをごまかす東京電力(TEPCO)

約2700基のモニタリングポスト(現時点では675基が確認済み)が設置されています。見た目がスター・ウォーズのR2D2に似ていることから、セーフキャストのメンバー間では親しみをこめて「ドロイド」と呼んでいます(上記写真を参照)。電源は装備された太陽光パネルと内蔵バッテリーから供給されます。文部科学省を介し、政府は巨額を投資して(正確な金額は定かではありませんが)モニタリングポストを設置し、更に資金を投入して空間放射線量測定値が閲覧できる専用ウェブサイトを作りました。

リンク:文部科学省 リアルタイム線量測定システム 環境放射能水準調査結果のページへ

このウェブサイト、見た目はなかなかの出来です。サイト利用者は知りたい県をクリックし、更に特定地区をクリックすると、各地方自治体を選べるようになっています。スクロール・リストが右側に現れるので、特定のモニタリングポストを選べば、その地点の測定線量値を確認することができます。(例えば、福島県郡山市の場合、393基のモニタリングポストがスクローリング・リストに表示されます。) ズームイン、ズームアウト、また、スクロールもできるGoogle Fusionマップも現れ、各モニタリングポストが丸い彩色点で表示されます。この青い点をクリックすれば、現時点での各地点の放射線量を確かめることができます。線量は10分ごとに更新されており、1ヶ月分のデータをまとめてダウンロードすることもできます。このようなデータを文部科学省(以下、文科相)が提供してくれるというのは、ありがたいことです。

その一方で、このシステムは呆れてしまうぐらい問題を抱えています。文部科学省のモニタリングポスト測定値とセーフキャストの測定値の比較調査をしていて分かったのは、このシステムでは、1回のサーチでは福島県内のごく限られた1地点の情報しか分からないという点です。ある特定の場所の情報を捜し出すにはかなりの時間がかかってしまい、イライラします。累積時間によるデータ推移を知りたくても、過去のデータにさかのぼれません。また、ダウンロードできるデータには様々な制約がついていたり、効率よく探したい場所の測定値を探し出すのが難しい作りになっているのです。そうなのです、文科省はこのシステムを 「出来るだけ使いにくいように」(ADAP:As Difficult As Possible)作っているのです。…

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Safecastは、ソーシャル資金調達サイトKickstarterで高機能ガイガーカウンターの生産資金を募っています。透明ケースで、中身が見える限定版です!

In センサーネットワーク, 主要記事 by sean

bunnieさんが新たにデザインした高機能ガイガーカウンターを今年の3月に紹介しました。現在、International Medcom社がこの新しいガイガーカウンターの本格的な生産準備を進めており、それに向けた資金をソーシャル資金調達サイトKickstarterで募っています。このキャンペーンでは、数量限定の中身が見える透明ケースモデルを予約することも可能です。

詳しくは Kickstarter キャンペーン(英語)をご覧ください。…

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チェルノブイリ核災害より26年、未だ放射能の影響を受けるノルウェー

In 主要記事, 放射線 by the_STIG

2012 CESIUM MAP FOR JOTUNHEIMEN, NORWAY

チェルノブイリ核災害から26年が経過しました。ヨーロッパの多くの国々が放射性降下物の影響を受けました。チェルノブイリから約2500km離れたノルウェーもそのひとつです。

2012年5月18日、ノルウェー放射線防護局(NRPA)は、(”巨人の家”を意味する)ヨートゥンハイメンと呼ばれる中央ノルウェーの(3000平方kmに及ぶ)山岳地帯の新たなヘリコプター調査の報告を行いました。ヨートゥンハイメン山地には、北ヨーロッパ最高峰の山(ガルフピッゲン 標高2469m/8100feet)、そして、約7500頭のトナカイの餌場となっている Valdresflyeと呼ばれる大高原があります。…

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Safecasting Fukushima Live Report

In 主要記事, 論説 by Pieter

Today we are Safecasting from Tokyo to Minami Soma, Fukushima. Driving today are Joe and Kalin with self in the back seat handling communications (ahem)


Today’s goal is to measure a hotspot we recently found on our map in Minami …

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Measuring Radiation in Snow

In 主要記事, 測定 by Pieter

On January 22-23 it snowed heavily in Tokyo. To see if it affects radiation measurements I ran out with a few geiger counters to see if I could detect any change.

Snow in Tokyo

To measure the fresh snow I …

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南相馬市へ放射線データを提供することになりました

In Events, ニュース, 放射線, 測定, 移動測定報告 by Pieter

2月21日に南相馬市の市民生活部環境衛生課を訪問しました。

南相馬市は最近メディアに登場することも多く、放射線測定の要望も高い原発に近い市町村の1つです。市民レベルでも放射線の状況を知りたいとの要求は高いと思われます。

今回はSAFECASTの活動に協力いただける団体から提供を受けた

bGeigieの測定データをWeb上に公開した上でデータを利用いただけるように協力することを申し出て快諾されました。南相馬市のWebページからSAFECASTのページをリンクいただくことになりました。

3月から数週間にわたり、SAFECASTのボランティアでその団体をサポートしながら南相馬市のほぼ全域についてデータを順次公開していきます。

会談の終了後、関係者で記念撮影をさせていただきました。

前列は南相馬市の松本課長中央と課のメンバーの皆様です。後列は訪問したSAFECASTメンバー左側からyukaさん、Robさん、渡邉さん一番右は今回のサポートを担当していただける鷲山さん.

南相馬市市役所で放射線モニターの前にて。今回のアレンジをしていただいた郡山の渡邉さん(右)と西川(筆者)

Reported by Eiji Nishikawa…

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ソウルと香港でのセーフキャスティング

In 放射線, 論説 by the_STIG

日本の放射線レベルは、(まだ)原発事故をおこしていない近隣諸国よりも、高いのか、同じか、低いのか、どうなんだろう?

その謎を探るため、韓国・香港への出張のトランクにガイガーカウンター(bGeigie)を入れていった。

9月23日、ソウルの仁川(インチョン)空港に到着。
空港に迎えに来てくれた仕事仲間に会うとすぐに、車の窓に bGeigie を付けていいか聞いてみた。彼は驚いたけども同意してくれ、すぐさま仁川からソウル中心部の東大門までの1時間半のドライブが始まった。

セーフキャスティングの地図で見られるように、仁川空港を出るとすぐに 99CPM (0.283マイクロシーベルト毎時)だったが、ソウル中心部では、より安全な40CMP~50CPM(0.114~0.253マイクロシーベルト毎時)であった。仁川の放射線レベルは、千葉のホットスポットよりちょっと低いくらいだったが、ソウルの繁華街では東京の中心部での測定結果と同じ程度だった。ソウルの平均的な放射線レベルは、東京よりもほんの少しだけ高い程度と思われるが、大差はない。放射能という点で、ソウルを訪れるのは安全だろうか?

ソウルの中心街を移動する際に、インスペクターを使って1メートルの高さで何ヶ所か測ってみたが、だいたい0.14~0.15マイクロシーベルト毎時であった。

9月26日のお昼頃、日差しの強い香港に到着。…

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避難指示区域内の放射線量測定

In センサーネットワーク, マップ, 主要記事, 放射線, 測定 by sean

セーフキャストの測定結果や関連する議論を今までご覧になっていれば、福島第一原発からの避難距離の決め方に問題があるとセーフキャストが主張していることがお分かりでしょう。風向きや天候、地形、その他様々な条件によって異なるため、「原発の近くでは放射線が強く、遠くでは弱い」というよりも、「放射性物質の降下量」に依存するのです。

セーフキャストの測定で、避難指示区域の外で強い放射線量が観測される一方、未だ避難区域には立ち入ることが出来ません。今週始め、セーフキャストのボランティアがガイガーカウンター(bGeigie)を持って避難区域に立ち入る機会があり、測定を行いました。
その結果に我々も驚きました。原発に近いにもかかわらず、遠い場所よりも放射線量が低い場所があったのです。…

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Safecast の新しいマップ

In センサーネットワーク, ニュース, 放射線 by sean

Safecast では当然のことながら、地図についてよく検討しています。実際、地図は私達の間で最もよく出る話題の一つでしょう。特にたくさんのデータが掲載された、理解しやすい地図について話し合っています。しかし理解しやすい以上に、役に立つものである必要があります。地図が何のデータを示しているかを理解することと、そのデータが何を意味するかを理解することは、まったく別の話です。私達は放射線マッピングについて話すとき、この点に何度も気づかされます。データを取得し地図上に集約することができても、「分かったけれども、それが何を意味するのか?私達は安全なのか?」と聞かれます。これは簡単に答えられる問いではありません。今月上旬に私達はこのことと、放射線がどれだけ怖いもので、地図上に赤いマークがあると見た人がパニックになってしまうといった話し合いをしました。パニックになるのは正しいことなのかもしれません。しかし単に放射線レベルに関するスペクトルを示す場合、一方に緑、他方に赤が使用されるのが一般的です。このような方法は情報を伝えるのに最適な方法ではないかもしれません。そこで私達は考え始めました。

grid放射線は目に見えず、ほとんどの人がその測定値や線量が何を意味するかさえよく知りません。私達はこれらをもっと人々が身近に感じる形で事実関係の中で理解できる方法を考え始めました。例えば天気、特に気温のことを考えてみましょう。あなたと私が昨日の天気がどうだったか知っていたとします。あなたが私に今日の天気はどうかを尋ね、私が今日の方が暑いよと答えた場合、あなたは私が何を意味したかすぐ分かるでしょう。もしこれと同じことを放射線についてもできたらどうでしょう?震災、津波、メルトダウンが起きる前の3月10日、放射線を心配する人はいませんでした。または少なくとも、通常以上のレベルになっていないかを心配する人はいませんでした。このためこの時を基準として、3月10日に比べ放射線レベルが同じまたは低いか、3月10日に比べ放射線レベルが高いかを、示してはどうだろう、と考えました。そしてこれが実際役に立つ情報だということが分かりました。このため私達は、このような情報を示した地図がどのように見えるかを大まかに作成してみました。左上の単純なモデル地図が、この考えを形にしてみた最初のコンセプト図です。ここには実際のデータは反映されておらず、単なるモデルです。白い四角はマッピングされていない部分、緑の四角は私達が測定した結果基準値と同じか低かった部分、黒い四角は測定値が基準値より高かった部分といった具合です。私達はこの数週間、これを実際の地図にしていくにはどうしたらいいかを検討してきました。

safecast私達は今日、この最初のバージョンをトップページに掲載しました。まだ望んでいる機能全てを備えていませんが、最初の一歩です。重要な問題の一つとして、「何を基準値にすべきか?」ということがあります。震災以前のデータがあまりないため、これは難しい問題です。現在のところ、基準値を35CPMとしていますが、これは変更される可能性もあります。私達は、皆さん(ウェブの閲覧者)自身でその基準値を変更することができるようにして、どこに基準値を置くべきかを各自で決められるようにしたいとも考えています。また、各四角についてより多くのデータを閲覧できるように(例えば基準値より高い測定値がいくつ見つかったかなど)したいと考えています。また地図を拡大しそれに合わせた粒度で情報が見られるようにもしたいと考えています。しかしこれが最初のマップであり、この方向性で進めていこうと意気込んでいます。皆さんからのご意見もお待ちしています。

もう一つトップページを見て気づいていただけるかと思うのは、ドライブマップについてのより詳細な説明と、私達の新しい(そして拡大中の)固定センサー(ガイガーカウンター)ネットワークです。これらは放射線レベルの経過を追い、変化を確認するのに非常に役立つことになると思います。…

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放射線測定の実験

In 放射線 by sean

私達が日本で採用している放射線測定方法とフィルタリング方法のいくつかを、SafecastのチームメンバーであるKalin KozhuharovとPieter Frankenが千葉県市川市内で説明している短いビデオをここに掲載します。ビデオは約20分ですが、これらの方法がどのように機能するかを多数の例を挙げながら説明しています。

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慶應大とセーフキャスティング

In 放射線, 移動測定報告 by sean

ご存じのように、私達は慶應義塾大学のチームと活動してきており、先日私達のbGeigieモバイル測定器一式を同チームに提供しました。慶應チームは、数日間に渡り福島市、飯舘村、南相馬市を走行し、放射線レベルを記録するとともに、被害の様子や周辺の写真撮影をしました。これらの測定値を示した地図はここで見ることができます。地図上の点だけでなく、もう少しお見せできればと思いますので、同チームが撮影した写真と、計測作業の舞台裏を撮影した写真を下に掲載します。

 

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In ニュース, 放射線 by sean

radiation-map

最近実施された米国と日本の共同調査によると、原子力発電所からの距離に基づく避難は最適な方法ではないことが明らかになりました。この調査では放射性粒子が風に運ばれ北西に広がった可能性が裏付けられ、既に避難が実施された警戒区域を越えて高い値を示しており、逆に警戒区域内でも南西には比較的低い地域があります。最も懸念される驚くべき実態としては、警戒区域外の飯舘村と浪江町の一部において1986年のチェルノブイリ原発事故で避難が実施された地域以上の汚染レベルとなっていることです。これらの調査は実際に地上で測定したのではなく、ヘリコプターと航空機に取り付けられたセンサーを使用して測定した値だということにも注目すべきでしょう。Japan Probe、NHK World、asahi.comにも詳細が掲載されています。

また、Safecastのボランティアが一部訳を加えた報告書内の地図をこちらで見ることができます(PDFファイル)。…

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bGeigie in motion – mobile radiation readings

In 放射線, 移動測定報告 by sean

先月、bGeigieのコンセプトに関する記事に書いたように、bGeigieは2台のガイガーカウンターを車に取り付けGPS機器とノートPCにつなぎ、地方を走行しながら各地点のログを記録していくものです。いくつかの走行を終了しデータを地図に落としましたので、もう少し分かりやすくなったかと思います。各地図をクリックするとそれぞれのページに移動し、拡大可能な地図を見ることができます。こちらは東京をテスト走行したものです。

Tokyo

こちらは先日の記事に書きました郡山への走行です。

Koriyama

こちらはいわきです。

Iwaki

こちらは郡山での追跡調査と広野への走行です。

Koriyama - Hirono

こちらは須賀川市です。

Sukagawa City

私達はbGeigie装置を慶應義塾大学のチームにも渡しました。こちらは慶應チームが行った3度にわたる走行で収集した測定値です。

Keio team

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In 放射線 by sean

私達が使用しているセンサーは非常に感度が高く、アルファ線、ベータ線、ガンマ線を感知します。これは他のいくつかの機器と異なる点であり、また公開されているいくつかの測定値とも異なる点です(公開されている測定値の中には、アルファ線が完全に排除されているデータ、または高エネルギーガンマ線のみを測定したデータがあります)。私達は、必要に応じて測定値の内容を分析しその内容を明らかにするために、異なる種類の放射線を遮断するフィルターを作成しました。以下の例は、つい先日訪れた福島県須賀川市で計測された高い測定値の内容を測ったものです。

これらがその測定値です。

RDTN Probe 0001 Japan

5151 CPM:フィルターをかける前の数値で、アルファ線、ベータ線、ガンマ線を含みます。

RDTN Probe 0001 Japan

2614 CPM:アルファ線を遮断するためにフィルターとして紙を使い、ベータ線とガンマ線のみを測ったものです。

RDTN Probe 0001 Japan

1287 CPM:アルファ線とベータ線を遮断するためにアルミホイルを数枚使用し、ガンマ線のみを測ったものです。

RDTN Probe 0001 Japan

724 CPM:アルファ線、ベータ線、低エネルギーガンマ線を遮断するために鉛を使用し、高エネルギーガンマ線のみを測ったものです。…

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In センサーネットワーク, 放射線, 移動測定報告 by sean

先週、慶應義塾大学からの参加メンバーが私達のガイガーカウンターを載せて車で走行しました。これは、若干改善を施した装置で計測を行うためのテスト走行でした。改善した装置での初計測は今週末実施しました。テープで窓に固定したガイガーカウンターを写真に撮る(これでもうまくいったのですが)代わりに、私達は内蔵型のキットのようなものを作りました。小さな弁当(bento)箱のような形をしているため、私達はこれをbGeigieと呼んでいます。センサー機器を被災地にいるボランティアメンバーに渡し、私達が少し懸念している郡山周辺の学校で計測を行いました(1箇所、幼稚園の運動場近くで50µSv/hr(毎時50マイクロシーベルト)を超える数値が計測されました)。明らかに私達は放射線測定の専門家ではありませんが、以下に私達が行った計測とその結果をご報告します。写真の下のリンクをクリックするとこの記事の続きが読めます。

Setting up Bento Box Geo Radiation detector #bGeigie for Fukushima ride for #safecast.org

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新しく秩父にセーフキャスターが加わりました

In ニュース, 測定 by naozumi


このたび、セーフキャストに新しく、秩父の方々が加わりました。
(左から立野さん、関根さん、野口さん)

秩父は山に囲まれたとても美しいところです。冬の間は雪をかぶった山々が連なっています。個人的にはちょっと長野を思わせられるとても素敵なところです。

しかし、秩父の山々にも3.11後の福島原発事故で多くのセシウムが降りそそいだそうです。その実態を早く把握したいと、セーフキャストに連絡が入りました。秩父はまだセーフキャストが計測をしていない領域です。

彼らは『放射能からみんなの健康といのちをまもる秩父の会』の方々です。定年退職した先生らが集まって、食品の測定もしています。食品測定器はアドフューテック社のATOMTEX。1台160万円もするこの機械はドネーションで購入し、食品測定を希望する人には、1検体1000円で受け付けています。1検体にかかる検査時間は約30分、放射能測定濃度7ベクレル(キロ)以上が計測できます。

昨年7月にこの機械を導入して以来、同会で測定し、測定値の高かったものは、ニュースレターで紹介されています。
http://www.saitama-np.co.jp/news10/24/02.html

ちなみに、これまでに多いのは、シイタケ、キノコ類です。チェルノブイリでもそうですが、特に野生のキノコ類は高く出ています。

同会の計測値の一例を挙げると

生シイタケ 秩父市内 2012年12月 209.5 ベクレル/kg
野生キノコ(タマゴダケ) 横瀬町 2012年10月 367 ベクレル/kg
野生キノコ(一本シメジ) 秩父市内 2012年10月 223 ベクレル/kg
野生キノコ(赤モミタケ) 両神村 2012年10月 219 ベクレル/kg

 

また、同会では、家屋など建物の雨どいの土も計測しています。雨どいの中の土には大変高く、最高で11万9700ベクレル(1キロ当たり)が測定されています。

秩父方面では、鹿や猪など、野生動物の肉を食する習慣もあるようです。数値はシイタケやキノコほど高くはありませんが、野生の動物も汚染されていることが数値からわかります。


食品測定ができる「みんなの測定所」

同会は、講演会や学集会など、集めた情報を地元の人達と共有したり、近隣の団体と提携して活動を行うなど、放射線情報について積極的に発信しています。

秩父のメンバーは定年退職した先生を中心に運営されています。理系の先生方だけに、放射線の知識は十分お持ちです。

これから、セーフキャストの地図に秩父方面のデータがどんどん反映されていくことでしょう。

セーフキャスト・ボランティア
キキ…

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情報、誤報、偽情報(または『これはおまえさんたちが探しているドロイドではないぞ』――スター・ウォーズ エピソードIV/新たなる希望より)パート1

In Hardware, センサーネットワーク, ニュース, 主要記事, 放射線, 測定 by azby

Whose job is it to make this stuff easy to understand?

「探しものが必ずしも見つかるとは限りません… 」

[パート2へ移動]

セーフキャストでは、当初から、収集するデータは正確で分かりやすく、有益かつ上手に可視化され、誰もが簡単にデータ・アクセスできるべきだと考えてきました。これは多くの点で、情報デザイン、並びに社会的責任を果たすというビジョンにおいて、模範事例(ベストプラクティス)となっているかと思います。

その際、セーフキャストのデータのオープン化と透明性が最重要とされてきています。我々のデータの表示方法は、直観的かつ、思慮深さがあること、コンテクスト(背景情報)も提供することを原則としており、さらに、デザイン的な美しさも追求しています。

求めている情報が誰にでも簡単に見つけられるように、内容もできるだけ分かりやすく伝えられるよう心がけてきました。このような価値観と相反する形で、諸公機関から公式情報が発表されるたびに、私たちは戸惑いを覚えます。

率直な感想として、原発事故が起きてからの最初の数週間、政府は失策を続け、全くと言っていいほど情報が欠如した状態が続いたので、一般市民は政府が発表する情報の質やアクセスしやすさといった点では、かなり妥協せざるを得ませんでした。政府による情報提供は当然の義務であり、法的にも義務付けられているはずなのですが、結論から言うと、私たちセーフキャストの多くは一生懸命に放射能情報を収集し、事実確認を重ねてきました。まずここでは簡単な近況報告をします。

(1)政府は予想以上に多くの情報を持っている(以前は私たちが全く期待していなかったのですが…)

(2)しかし、依然として情報の内容確認、事実確認が必要で、政府サイドではない第三者による調査が必要である

(3)何カ月もかけて調査しても、依然として情報収集のためにすら近づけない地域がある

さしあたって(2)と(3)については仕方がないとしましょう。つまり、セーフキャストは今後も引き続き調査していかなければならないということになるのですが、こういった調査は得意としていますし、モチベーションの高いメンバーが揃っているので、今のところさほど大変なことではありません。調査も精度を増し、信頼も築きあげ、かつては敵対した立場にあった人たちとも同志となりました。

しかし、そうは言っても、(1)に関しては、セーフキャストとしても、今後どのように対応していけばいいのか非常に悩むところです。様々な公式情報が入手可能となりました。また、その多くは信頼できる内容です。

しかし、分かりやすく有益な情報に簡単にアクセスできるようになったとまでは言えないのが現状です。今のご時勢、腕の良いウェブ・デザイナーや有益な情報を見つけるのは容易なはずですが、文部科学省(以下、文科省)のウェブサイトは利用者にとって、「できるだけ難しく、使いにくい」(as difficult as possible – 略して “ADAP”)作りになっています。ですので、そこから情報を見つけたり、データを使用することが非常に難しくなっています。ウェブサイトの担当者が良い仕事をしようと心掛けてくれれば、もっと上手な形で情報公開できるはずなのですが…。…

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情報、誤報、偽情報(または『これはおまえさんたちが探しているドロイドではないぞ』 - スター・ウォーズ エピソードIV/新たなる希望より)パート2

In Hardware, センサーネットワーク, ニュース, 主要記事, 放射線, 測定 by azby

文部科学省の放射線モニタリングポスト、通称「ドロイド」。この写真のドロイドはNEC製造でごく一般的なタイプです。これは会津美里町の旧赤沢小学校前に設置されているものです。

政府のモニタリングポスト

[パート1へ]
ここ数ヵ月、福島県内および福島隣県に設置された放射線モニタリングポストの精度について活発な議論が交わされていますが、セーフキャストは、この件に関して2012年7月の時点で既にブログ記事を執筆しています。

“改善された”モニタリングポストで 放射線・線量レベルをごまかす東京電力(TEPCO)

約2700基のモニタリングポスト(現時点では675基が確認済み)が設置されています。見た目がスター・ウォーズのR2D2に似ていることから、セーフキャストのメンバー間では親しみをこめて「ドロイド」と呼んでいます(上記写真を参照)。電源は装備された太陽光パネルと内蔵バッテリーから供給されます。文部科学省を介し、政府は巨額を投資して(正確な金額は定かではありませんが)モニタリングポストを設置し、更に資金を投入して空間放射線量測定値が閲覧できる専用ウェブサイトを作りました。

リンク:文部科学省 リアルタイム線量測定システム 環境放射能水準調査結果のページへ

このウェブサイト、見た目はなかなかの出来です。サイト利用者は知りたい県をクリックし、更に特定地区をクリックすると、各地方自治体を選べるようになっています。スクロール・リストが右側に現れるので、特定のモニタリングポストを選べば、その地点の測定線量値を確認することができます。(例えば、福島県郡山市の場合、393基のモニタリングポストがスクローリング・リストに表示されます。) ズームイン、ズームアウト、また、スクロールもできるGoogle Fusionマップも現れ、各モニタリングポストが丸い彩色点で表示されます。この青い点をクリックすれば、現時点での各地点の放射線量を確かめることができます。線量は10分ごとに更新されており、1ヶ月分のデータをまとめてダウンロードすることもできます。このようなデータを文部科学省(以下、文科相)が提供してくれるというのは、ありがたいことです。

その一方で、このシステムは呆れてしまうぐらい問題を抱えています。文部科学省のモニタリングポスト測定値とセーフキャストの測定値の比較調査をしていて分かったのは、このシステムでは、1回のサーチでは福島県内のごく限られた1地点の情報しか分からないという点です。ある特定の場所の情報を捜し出すにはかなりの時間がかかってしまい、イライラします。累積時間によるデータ推移を知りたくても、過去のデータにさかのぼれません。また、ダウンロードできるデータには様々な制約がついていたり、効率よく探したい場所の測定値を探し出すのが難しい作りになっているのです。そうなのです、文科省はこのシステムを 「出来るだけ使いにくいように」(ADAP:As Difficult As Possible)作っているのです。…

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南相馬市へ放射線データを提供することになりました

In Events, ニュース, 放射線, 測定, 移動測定報告 by Pieter

2月21日に南相馬市の市民生活部環境衛生課を訪問しました。

南相馬市は最近メディアに登場することも多く、放射線測定の要望も高い原発に近い市町村の1つです。市民レベルでも放射線の状況を知りたいとの要求は高いと思われます。

今回はSAFECASTの活動に協力いただける団体から提供を受けた

bGeigieの測定データをWeb上に公開した上でデータを利用いただけるように協力することを申し出て快諾されました。南相馬市のWebページからSAFECASTのページをリンクいただくことになりました。

3月から数週間にわたり、SAFECASTのボランティアでその団体をサポートしながら南相馬市のほぼ全域についてデータを順次公開していきます。

会談の終了後、関係者で記念撮影をさせていただきました。

前列は南相馬市の松本課長中央と課のメンバーの皆様です。後列は訪問したSAFECASTメンバー左側からyukaさん、Robさん、渡邉さん一番右は今回のサポートを担当していただける鷲山さん.

南相馬市市役所で放射線モニターの前にて。今回のアレンジをしていただいた郡山の渡邉さん(右)と西川(筆者)

Reported by Eiji Nishikawa…

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Measuring Radiation in Snow

In 主要記事, 測定 by Pieter

On January 22-23 it snowed heavily in Tokyo. To see if it affects radiation measurements I ran out with a few geiger counters to see if I could detect any change.

Snow in Tokyo

To measure the fresh snow I …

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全世界空手道連盟・新極真会 going bGeigie

In ニュース, 主要記事, 測定 by Pieter

12月2日(平成23年)、私たちは一台のbGeigieを持参して全世界空手道連盟・新極真会 (“Shinkyokushinkai”) の緑健児代表を訪ね、緑代表に手渡してきました。WKOは空手世界選手権大会を開催することで日本のみならず世界的に有名ですが、ちょうど第10回目の世界選手権大会が東京で開催(10月22~23日)されたところでした。


from left to right: Sakurako Shima, Pieter Franken, WKO President Midori, and JAM

私たちは知人の島桜子さんを介して、WKO総本部事務局長の小井泰三さんと国際課の田中洋さんに会いSafecastの紹介を行いました。両氏はSafecastの活動に大変関心を示し、私たちに協力を申し出てくれました。話し合いの結果、WKOは、北は北海道から南は九州に到る同会の支部が順次開催する国内選手権大会日程に合わせて、bGeigie計測ツアーを行うことを提案してくれました。WKOの各地区支部の会員たちが大会開催に先立ち当該圏内でbGeigieを搭載した車を走らせ計測活動を行い、大会当日に次の開催地の支部会員へbGeigieを引き渡してくれるのです。これによって、bGeigieリレーは基本的に日本全国を網羅することになります。このリレーの出発点は北海道に決まり、最初のドライバーたちは以下のルートを走りました。…

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SeabrookでのSafecastの活動

In 主要記事, 測定, 論説 by sean

今年の初めに、私たちは世界中で放射線を監視している一番古い市民グループの中の1つであるC-10の仲間の何人かと会えるという喜ばしいことがありました。1986年に設立され、ニューハンプシャー州のSeabrook Station (シーブルック・ステーション)原子力発電所に関連した健康や安全の問題について調べる活動をしており、小さなセンサーネットワークをこの活動にささげています。彼らは彼らの歴史を共有してくれて、私たちの努力について励ましてくれました。

私たちの多くの注意が日本、特に福島にある(当然そうなりますが)一方で、私たちはまだ問題が発生していない地域のこの種のデータが必要なことを理解してきました。私たちは今は福島から集められていますが、今年の事故の前のある時点でのこの種のデータがあれば、何がどのように起きたかについてより多くのことを知ることができるでしょう。この理由により、私たちは機会があれば他の地域についても測定をする活動を進めてきました。最近、Safecastのアドバイザーである Ray Ozzieが新しく開発したbGeigieとともにSeaBrookのそばに行き、発電所の周りを車で周回することを決め、私たちのデータベースに測定結果を追加しました。これが彼が測定した地点の地図です。

 Rayによる追記:

  車で周回した際に撮った写真をいくつかここに掲載します。この写真を撮ったときが肌寒い11月のある日であることを考えるとウィンドサーファーがフレームの中に飛び込んできたことに少し驚きました。またこの地域は、地元のロブスターや二枚貝の漁場としても有名です。

マップ [bing | google] を拡大してOcean Boulevard(オーシャンブールバード)の遊歩道にフォーカスをあててみると、夏大勢の人が遊んでいるビーチから発電所がどのぐらい近いかが
分かると思います。それゆえ、市民が常に信頼性できるオープンなデータを入手
できることが大切です。

過去にアクセスできなかったデータとともに、人々に環境についての情報を提供することはSafecastのミッションの一部であることを示すのにはいいタイミングです。私たちは皆いつも私たちの生活に重大な影響をもたらす可能性のあることに取り囲まれており、このことにより意識を持つことが事態をよくする唯一の方法です。…

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In センサーネットワーク, 放射線, 移動測定報告 by sean

先週、慶應義塾大学からの参加メンバーが私達のガイガーカウンターを載せて車で走行しました。これは、若干改善を施した装置で計測を行うためのテスト走行でした。改善した装置での初計測は今週末実施しました。テープで窓に固定したガイガーカウンターを写真に撮る(これでもうまくいったのですが)代わりに、私達は内蔵型のキットのようなものを作りました。小さな弁当(bento)箱のような形をしているため、私達はこれをbGeigieと呼んでいます。センサー機器を被災地にいるボランティアメンバーに渡し、私達が少し懸念している郡山周辺の学校で計測を行いました(1箇所、幼稚園の運動場近くで50µSv/hr(毎時50マイクロシーベルト)を超える数値が計測されました)。明らかに私達は放射線測定の専門家ではありませんが、以下に私達が行った計測とその結果をご報告します。写真の下のリンクをクリックするとこの記事の続きが読めます。

Setting up Bento Box Geo Radiation detector #bGeigie for Fukushima ride for #safecast.org

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In 放射線, 移動測定報告 by sean

私達は数人の慶應義塾大学のメンバーと活動してきており、今週初めに慶應チームは私達が持つ測定器の一つ(0008) を使い、今までに放射線データが全く報告されていない地域をいくつか通りながら車を北へ走らせました。この時点で、私達の持つそれぞれのガイガーカウンター(放射線測定器)用にflickrアカウントを取得し、各数値の写真がアップロードされるようにしました。また各測定器からのアップロードはツイッターの@RDTNprobesに集約されツイートされます。これはまだ発展段階のプロセスですが、現在世界に11台しかないセンサーでこのプロセスを敏速に繰り返すことができます。今回初めて車で長めの走行を行いましたが、「これはいける、続けよう」と思える確実な手ごたえのあるモデルとなっていました。

今回の走行では、センサーが写真のようにダッシュボードにテープで固定され、iPhoneで撮影された写真が定期的にアップロードされました。これで機能しましたが少し手間がかかります。私達は、ガイガーカウンター、ノートPC、GPSユニット、モバイルWi-Fi、カメラを1つのケースに収めた携帯型レポート用キットのようなものを作り終えたところです。これでもう少しスムーズになるはずです。私達は今週末にこのキットを使用した初走行を行う予定です。これについては近く報告します。

もちろん”>私達の行っているKickstarter campaignはまだ続いています。現在で目標の3分の1強の資金が約束されました。もし皆さんからこのキャンペーンに少額でも寄付のご協力をいただければ、その資金はまさにこのような活動を行うのに大きな役割を果たします。お読みいただきありがとうございました。…

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富士山からのセーフキャスト

In 主要記事, 移動測定報告, 論説 by the_STIG

8月25日から28日まで、富士山周辺へ車で家族旅行へ出かけて来ました。泊まりは富士山の周りの富士五湖や箱根の近くのペンションです。
東京の世田谷区下北沢の自宅から出発する際に、セーフキャストのbGeigieを装備していきました。bGeigieには、MedComのInspector(ガイガーカウンター)、GPS、データを記録するSDカードなどが内蔵されています。
つまり、このbGeigieでは、別途PCを用意する必要はなく、ほとんどの作業は自動で行われれるのです。(ただし、データを記録したSDカード内のファイルをセーフキャストにメールで送ることは別ですが・・・)

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福島で過ごした日曜日

In マップ, 主要記事, 測定, 移動測定報告, 論説 by sean

「セーフキャスティング」と私達が呼ぶ走行測定が正式に始まったのは、私が前回日本を訪れた後でした。このため、どんどん増え続けるボランティアの皆さんとピーター(彼らは真のヒーローです)が、何度も時間をかけて福島原発周辺や日本各地の放射線レベルを計り、地図にしていく作業を、私は遠くから見ていました。私自身 Safecast のミーティングと放射線セミナーのために東京に戻るということ、また、同時期に Miles O’BrienXeni JardinPBS News Hour の Safecasat に焦点を当てたストーリーに取り組むことも知っていたため、来日中に走行測定を行うことは当然だと思っていました。

Me, @xenijardin & @noktonlux heading to Fukushima. #safecast

今朝、ピーター、Xeni と私(上写真)は、Miles、父と息子のスーパーチームである Joe Moross、Bryan Moross と一緒に出発しました。今回の旅の目的は、ボランティアの方達にガイガーカウンターを届けること、まだ放射線レベルを測定していない新しい場所、できれば警戒区域の近くをカバーすることでした。しかし結果的にこれより盛りだくさんの旅となりました。…

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ハワイのホノルルをセーフキャスティング

In マップ, 測定, 論説 by ian

ハワイからこんにちは!ホノルルの放射線測定のためにbGeiger を使わせてくれた ピーター に感謝します。7 月 16 日(土)午後11時、スターバックスの駐車場で私のプリウスに bGeigie を取り付け(写真参照)、ピーターをワイキキのホテルで降ろして、私はワイキキビーチ沿いを走行しました。そしてオアフ島中央部~自宅に向けて、高速道路を西へ走行しました。 http://safecast.org/drive/81  は土曜日と日曜日の走行を合わせたものです。 日曜日には、オアフ島中央部からの途中で仕事場に立ち寄る必要があったため、モアナルアガーデンにあるかの有名な日立の木まで運転していきました。100 メートルくらいまで近づいたところで、ハーレーダビッドソンのラリーに行く手を阻まれて引き返しました(私が撮影したコマ撮り写真で見ていただけます)。 その後飛行場に向けて走り、左折してニミッツ・ハイウェイに乗り、ホノルルの海岸沿いを走り、アロハタワーとアラモアナ・ビーチパークを通過し、ワイキキに入り、プリンスホテルを過ぎ、イリカイホテルとヒルトン・ハワイアン・ビレッジを過ぎ、ワイキキの中心を通り、有名なワイキキビーチを過ぎ、美しいダイアモンド・ヘッドを登った後、ワイキキに向けてアラ・ワイ運河沿いに引き返し、ホノルル中心地を抜けて商業地域を目指し、ビショップ・ストリートを降りて Oceanit センターの駐車場に入りました。 1 分あれば、この 1 時間の走行をコマ撮り写真で見ることができます。ここをご覧下さい。マウイとホノルルのハッカー達も、Safecast.org の目的を支持するため力を貸します!気持ちを鼓舞してくれる活動と、共に動けば皆が変化をもたらすことができることを私達に示してくれた、ピーターと Safecast.org のチームに感謝します。…

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「福島」と共に生きる

In 論説 by Ed M Koziarski

ISL(institute for strategic leadership)の主催で開かれた「頑張っぺ福島」フォーラムで上映した映像。これまでアップしてきた映像をまとめ、銀嶺食品の大橋雄二さんの話を加えました。この­映像はこれまで撮影してきたものほんの10%です。今後も編集、撮影を継続し、福島の声を残します。…

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日本政府によるツイッターおよび個人ブログの監視

In 論説 by the_STIG

2011 年 3 月 11 日以降、東京電力や日本政府に都合の悪い動画やコメントを含む Youtube の動画が、投稿後数時間のうちに削除されているという報告が頻繁になされていました。不都合な Youtube の動画には、テレビ番組で論議を呼ぶようなコメントをする専門家、原子炉から放出する煙を撮影した動画、福島での経験を語る東電の元社員などがあります。

また、技術者専用のインターネットのフォーラムに「工作員」が現れ、まったく見当違いの、原発を支持する政治的動機に基づくコメントを投稿し議論を遮ることもあります。同様に、原発や放射線の問題に関わるコメントを多く含むツイッターアカウントが妨害されることもあります。

より最近では、情報処理の高度化等に対処するための刑法等の一部を改正する法律案が 2011 年 6 月 17 日に国会で可決されています。

この法律により、警察は裁判所の令状なしに監視目的でインターネットサーバーに 3 カ月間、誰の通信内容でも保存させておくことができるようになります。成城大学法学部の指宿教授は、この法律により警察は制限なしに誰のインターネット活動でも監視することができるようになるとコメントしています。

同法は対象範囲が広く表面上は有益(つまりサイバー攻撃全般への対策を目的としている)に見えますが、日本人の解説者の中にはこの法律が違憲であり、少なくとも乱用の可能性は高いとしている方もいます。以下の例がこのことを明確に物語っています。

7 月 15 日に、経済産業省資源エネルギー庁は、原子力および放射線に関するブログやツイッターを監視する請負業者を募る「原子力安全規制情報広聴・広報事業」に関する入札を公示しました。経産省の入札手続きは以下にあります。

http://www.enecho.meti.go.jp/info/tender/tenddata/1106/110624b/110624b.htm

上記サイトの最後には、請負業者の条件や責務に関わる PDF 文書へのリンクがあります。

特に、この文書では、ツイッター、ブログなどインターネット上に掲載される原子力等に関する情報のモニタリングなど、請負業者が行うべき業務が概説されています。

* コメント

過去に福島原発で働いていた小野田医師は、氏のブログに有用な情報を多く掲載しておられますが(ウェブサイト:onodekita.com/)、この中で同氏は以下の概算をされています。

スタッフ 10 …

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西白河郡西郷村:高橋さん

In 論説 by Ed M Koziarski

「超自然の大地」
西白河郡西郷村の高橋さん。大きな田んぼを季節外れに耕す。作付け禁止で今年は米は売れない。日焼けした肌が本当に健康的な高橋さん。この他にも大きなハウスで沢山の野菜 も作る。若い研修生がいるが、福島の農業の現状に何を言ってあげれば良いか悩み、悲しむそう。毎晩、自分の野菜がスーパーの裏に捨てられているかもしれないと思うといても たってもいられないという。…

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飯舘村、原町、川俣、福島市

In 論説 by Ed M Koziarski

塙町から運転すること2時間。30キロ圏内が通行止めのため、どうしても山をまわり、30キロ圏内をまわらないと太平洋海岸沿いの原町へゆけない。また、原町へ行くのに、飯舘村、川俣と放射線量がとても高い場所を通り抜けねばならない。飯舘村へ近づくともちろんガイガーカウンターの数値がぐんぐん上がるが、緑の美しさと、村の豊かな自然に目を奪われる。同時に気味が悪いほど人気がない。同時に見受けられる猿や、狐などの動物。田んぼも作付けはしていない。同伴の吉田広明さんはいう「秋には草が伸びきって、来年は道も通れなくなるな」廃村という言葉がちらつくが、それでも人の気配がどこかで感じられる本当に美しい村。

福島市:ここでは、地ぱんで有名な銀嶺株式会社の大橋雄二さんとお会いする。すごいオーラをもち、福島に笑いのある食を齎そうと必死である。大橋さんは地元でもたいへんな有名人。地元の食材を使い、地元福島で自然なパンを作り販売する。大橋さんの生き方は一本筋が通っている。放射能汚染はおそらく大橋さんには影響しないんじゃないかと思うくらいのパワーで、福島を回復へ導くため心身ともにつぎ込もうとしている。こういう人が福島には沢山いるのだ。国も行政もなにもしてくれない、だから私たち市民が動く!と・・・頂いたパンは本当に優しく自然の味がいっぱいでした。

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米農家:本郷さん「超自然の大地」

In 論説 by Ed M Koziarski

鮫川町、福島県。本郷さんは無農薬米栽培をしてきた何十年。震災による原発事故の放射能汚染で今年は、減反し、今まで買ってきてきてくれたお客さんには、「浄化をするから ,米はつくりません」と自ら作付けを止めている。自分の食べるぶんだけは育て、残りの余った土地へはひまわりを植える予定。…

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「超自然の大地」 2 週間目

In 論説 by Ed M Koziarski

「超自然の大地」 2 週間目

蛭田さんはここ数十年、福島県いわき市の端に位置する高い松林に囲まれた貝泊の小さな農業コミュニティに、農業を営む人達を日本中から招致してきました。しかし原発事故が起きて以来、特に若い農家の人達がこの地を離れています。

福元さんは、放し飼いで育ててきた乳牛に汚染された草を食べさせることを避けたいと考え、牛たちと共に広島に戻ることにしました。鈴木さんとご主人は、この地に止まるか離れるかについて意見が分かれています。ここでの空中の放射線レベルは、屋外で毎時 0.4 マイクロシーベルト、室内で毎時 0.3 マイクロシーベルトです。…

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