“改善された”モニタリングポストで 放射線・線量レベルをごまかす東京電力(TEPCO)

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2011年1月のドイツ訪問中、長谷川健一氏(福島県飯舘村住民)は、「2011年3月に飯舘村村長は長谷川氏と京都大学今中教授に対し、彼らが測定した極めて高い放射線レベルについて隠しておくよう要請した」と明かしました。

2012年2月、慶応大学の金子教授がに測定器(サーベイメーター)を携えて飯舘村を訪れた時、モニタリングポスト周辺が一帯の実際の放射線レベルよりもはるかに低い測定値を示すように計画的に除染されていることに気づきました。

2012年3月にはジャーナリストの小沢祥司氏が、「飯舘村にあるモニタリングポストの下は土の表面が入れ替えられ厚い鉄板が敷かれており、1.2マイクロシーベルトを示していた。しかし、ポストから5メートルも歩くと測定値は2.4マイクロシーベルトとなる」とレポートしていました。文部科学省は現在飯舘村の測定値を1マイクロシーベルトと公表していますが、京都大学今中教授は、現在のモニタリングポストはまったく使い物にならないと言っています。 参照:東京新聞東京新聞10日夕刊『紙つぶて』、小沢氏

2012年6月には群馬大学の早川教授が、飯舘村と浪江町を独自の測定器を持参して訪れ、モニタリングポストは実際の放射線レベルの24~39%しか表示していないことを報告しています。あるポストでは土の表面が地上1メートルの線量よりも低くなっており、早川教授は「きれいでまったく汚染されていない土をモニタリングポスト周辺に撒いたということだ」と伝えています。

2012年7月には、日本のテレビのモーニングニュースショー”とくだね” で、福島県内の6つの市にある38基のモニタリングポストの内、31基が一帯の実際の放射線量よりもはるかに低い放射線量を示していると報告されました。 番組では東京都市大学の加藤教授が同行して放射線レベルを測定しましたが、測定器を使ってモニタリングポストから2、3歩離れるだけで放射線レベルが一気に上がった様子が放送されました。 そのポストの数値は0.24マイクロシーベルトを表示していましたが、ほんの1メートル離れたところで、線量計は0.41マイクロシーベルトを示したのです。飯舘村南部のモニタリングポストでは4.51マイクロシーベルトと表示されていたのですが、実際にサーベイメーターは、9.5マイクロシーベルトを示していたケースもありました。加藤教授は「モニタリングポストの多くは除染されたスポットの上に設置されている」と指摘しています。市民たちもモニタリングポストの測定値についてはずっと懐疑的な見方をしています。

東京電力(TEPCO)は2012年4月20日の公開文書で、「周辺の木々を20~30メートル伐採し土を入れ替えたり、遮蔽物となる壁を設置するなどしてモニタリングポスト周辺の“改善”に努めてきており、そうすることで10マイクロシーベルト毎時以下の値が維持できるようになった」と説明している。文書では、8つのモニタリングポストについて詳述し、放射線線量が83.6マイクロシーベルトから9.7マイクロシーベルトに下がった例についても引用していた。

東京電力(TEPCO)は、モニタリングポストを除染した地点の上に置くようにする理由は、急激な放射能の拡散があったときにそれを検出しやすくするためだと言っている。

あるブロガーは 「福島で一番に守られているのは子供たちでも妊婦たちでもなくモニタリングポストだ」と揶揄した。

著者: the Stig
翻訳:Yoshi Nakayama