日本の放射線レベルは、(まだ)原発事故をおこしていない近隣諸国よりも、高いのか、同じか、低いのか、どうなんだろう?
その謎を探るため、韓国・香港への出張のトランクにガイガーカウンター(bGeigie)を入れていった。
9月23日、ソウルの仁川(インチョン)空港に到着。
空港に迎えに来てくれた仕事仲間に会うとすぐに、車の窓に bGeigie を付けていいか聞いてみた。彼は驚いたけども同意してくれ、すぐさま仁川からソウル中心部の東大門までの1時間半のドライブが始まった。
セーフキャスティングの地図で見られるように、仁川空港を出るとすぐに 99CPM (0.283マイクロシーベルト毎時)だったが、ソウル中心部では、より安全な40CMP~50CPM(0.114~0.253マイクロシーベルト毎時)であった。仁川の放射線レベルは、千葉のホットスポットよりちょっと低いくらいだったが、ソウルの繁華街では東京の中心部での測定結果と同じ程度だった。ソウルの平均的な放射線レベルは、東京よりもほんの少しだけ高い程度と思われるが、大差はない。放射能という点で、ソウルを訪れるのは安全だろうか?
ソウルの中心街を移動する際に、インスペクターを使って1メートルの高さで何ヶ所か測ってみたが、だいたい0.14~0.15マイクロシーベルト毎時であった。
- Inspector showing highish levels in Hong Kong
- bGeigie happily riding outside Hong Kong taxi window
- Safecasting Hong Kong
- The Hong Kong Taxi with bGeigie mounted
- Safecasting Seoul, South Korea
9月26日のお昼頃、日差しの強い香港に到着。
迎えの来る予定はなかった。客待ちの親切そうなタクシー運転手に、香港の中心街まで行くので bGeigie を窓に付けていいか尋ねてみた。面白いことに、過去の英国とのつながりがあるにもかかわらず、香港のほとんどのタクシー運転手は簡単で初歩的な英語しか話さない。bGeigie の写真を何枚か見せ、窓の外に取り付けるから問題ないと言うことを説明し、笑顔で説明した 🙂 それで十分だった。そう、成功したのだ。GPSも問題なく受信した。
香港国際空港を出るとすぐに93CPM(0.266マイクロシーベルト毎時)で、その後、香港中心に向かう際には上がったり下がったりした。驚いたことに、104CPM(0.297マイクロシーベルト毎時)という最大値が中心部付近で検出された。あとで、夜中にホテルの部屋でインスペクターが最大100CPMを記録するという経験もした。港のあたりを散策する際にも、当然、測定器を持って歩いたが、土壌(5cm)で124CPM、1mの高さで0.32マイクロシーベルト毎時の結果が出た。
これは、私が以前香港について聞いていたことを裏付ける。「ここは一般に放射線レベルが高く、事実、福島の事故後の東京の平均値を上回る」と。
では、香港、ソウル、東京のどこが安全なのだろうか?
セーフキャストは、「事実」を元にした「放射線測定」と「オープンソースの共有」という立場を取っている。
これらの測定データを元に、どのくらい安全なのか、どれだけ安全性を求めるのか、あなた自身が判断しなくてはならない。