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郡山と千葉をセーフキャスティング

In ニュース by sean

先日掲載しましたビデオの中でご覧いただいたかもしれませんが、私達は千葉のホットスポットおよび現地の汚染の一部を調査しました。私達は必要に応じてより詳細な調査ができるよう、SAM 940 放射性同位体識別装置およびガイガーカウンター用のフィルターを所有しています。

調査の結果、水や雨では容易に溶けないと考えられる(未だ洗い流されていないため)薄い放射性物質の層で様々な場所が覆われていることが分かりました。この層は車のタイヤには容易に固着しないと考えられます(郡山を 1 日走行した後も増加が計測されなかったため)。またこの層からはガンマ線のほか高いアルファ線、ベータ線が検出されました。この層は木材、コンクリート、鉄の表面に固着しており、この表面部分で最も強い放射線が出ていました。土壌では、放射性物質は地表 2 ~ 3 cm に浸透した可能性があり、土によるアルファ線の遮断のため、土の表面での計測値は、アスファルトやコンクリート表面の計測値より低い値でした。郡山のいくつかの場所で見たように、表土を数センチ取り除くことにより放射線レベルは 80 %程度下がると考えられます。また、この放射性物質の薄い層は雨により沈着したわけではないと考えられます。というのも、この層が付いているのは露天状態の表面のみだからです。例えば、コンクリートの頂部はこの層で覆われている一方、側面からは検出されませんでした(もし雨によるものならば側面にも固着したと考えられます)。また雨が滴り落ちると考えられる庭のテーブル下のスペースでも検出されませんでした。雨や雪で積もったというよりも、まるで辺りに放射性物質が一瞬浴びせられたような分布の仕方です。木のテーブルをブラシと水でゴシゴシ洗うと、放射性物質は 50 %取り除くことができ、サンドペーパーを使用すると、80 %取り除くことができました(もしくはそれ以上。空気中の放射線レベルと同様の値となったため)。

郡山では、今後計測し続けるための定置測定器も設置しました。一日の作業を撮影した写真をいくつか下に掲載いたします。

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5 月 29 日時点の Safecast 走行

In マップ by sean

safecast

慶應義塾大学のチームによる「 Scanning The Earth 」プロジェクトでは、私達がモバイル放射線計測で収集したデータ計測地点一つ一つを全て 1 つの地図に集約しました。ここには走行全体の拡大・縮小版の JPG ファイルおよび、Google Earth kml ファイルがアップされています。これらをダウンロードして結果を閲覧いただくことが可能です。これら全てを合わせるとかなりよい出来となっています。…

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会津をセーフキャスティング

In ニュース by sean

5 月 22 日、Safecast チームメンバーであるヨシノヒロシさんと Pieter Franken は、放射線レベル計測のために bGeigie を携えて会津を走行しました。記録された測定値は全体的に低く、これは地域住民の方にとってはとてもいい知らせです。チームは、この地域で子ども達を守るために結成されたお母さん方で作るボランティアグループのうちの 1 つとお会いしました。私達はKickstarter キャンペーンを通して調達した最初の CRM100 測定器を、会津にあるこれらのグループの 1 つにお渡ししました。このグループは今後定期的に測定値を Safecast にアップロードして下さることになります。現地で撮影した走行と測定値の写真をいくつか下に掲載いたします。

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新しい改良型bGeigie「bGeigie忍者」

In ニュース by sean

最初の bGeigie は、内蔵された放射線測定器をノート PC と GPS 装置に接続し、これらを通してデータをログに記録するよう設計されました。このシステムはうまく機能しましたが、多くの機材を必要としました。東京ハッカースペースにて、Akiba は自社 Freaklabs のために測定器用の基盤設計に取り組んできました。この設計では、GPS が搭載され、SD カードに直接データを保存するため、外付けのノート PC や位置確認装置を必要としません。Pieter がこの基盤を使い、内蔵型で電源内蔵タイプの装置をいくつか製造しました。これを「 bGeigie 忍者」と呼んでいます。組み立て工程の写真をいくつか下に掲載します。

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放射線測定の実験

In 放射線 by sean

私達が日本で採用している放射線測定方法とフィルタリング方法のいくつかを、SafecastのチームメンバーであるKalin KozhuharovとPieter Frankenが千葉県市川市内で説明している短いビデオをここに掲載します。ビデオは約20分ですが、これらの方法がどのように機能するかを多数の例を挙げながら説明しています。

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慶應大とセーフキャスティング

In 放射線, 移動測定報告 by sean

ご存じのように、私達は慶應義塾大学のチームと活動してきており、先日私達のbGeigieモバイル測定器一式を同チームに提供しました。慶應チームは、数日間に渡り福島市、飯舘村、南相馬市を走行し、放射線レベルを記録するとともに、被害の様子や周辺の写真撮影をしました。これらの測定値を示した地図はここで見ることができます。地図上の点だけでなく、もう少しお見せできればと思いますので、同チームが撮影した写真と、計測作業の舞台裏を撮影した写真を下に掲載します。

 

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いわきをセーフキャスティング

In 移動測定報告 by sean

Pieter

Iwaki

ご存じのように、東京を拠点とするボランティアのチームはここ数週間、放射線データを測定、記録するためにモバイルbGeigie装置を持参して東北へ定期的に走行してきました。皆様にこれらの走行の舞台裏をもう少しお見せするために、福島県いわき市を最近走行した際の写真をいくつか掲載します。

上:Safecastの共同創設者で、日本での活動のリーダーであるPieter Franken。International Medcom提供の測定器を使用して作製された2台のbGeigieとともにTokyo Hackerspaceの前にて。下のリンクをクリックすると記事の続きが読めます。

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bGeigie の製作現場

In 主要記事 by sean

bGeigie4

先月、私達が愛情をこめてbGeigieと呼んでいる機器について説明しました。bGeigieは最初のモバイル走行のために考え出され先週の一連の走行用に複製されました。「b」は「Bento(弁当)」の「b」です。小さなかわいいボックスの中に機器を詰め込んでいるため、ふさわしい名称だと考えました。これらのシステム製作のほとんどは、私達の友であるTokyo Hackerspaceが場所を提供し手を貸して下さることで実現しています。その舞台裏を見ていただければと思い、製作現場の写真をいくつか掲載いたします。リンクをクリックするとこの記事の続きが読めます。…

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Kiki さんによるボランティア報告

In センサーネットワーク, 移動測定報告 by sean

RDTN Probe 0010 Japan

[私達は田中さん(Kiki)から、測定をお手伝いいただけるとの連絡を受けました。Kikiさんのためにガイガーカウンターを用意し使用方法を説明し、結果を報告いただくようお願いしました。Kikiさんからの報告第一弾を掲載します。]

2011年5月8日
初めまして。田中です。
今回、東北に行くのは別の用事だったのですが、どうせ福島を通りぬけるのであれば、と思い、計測に協力させてもらえないかと打診をしました。
新幹線に乗って東京―花巻間を計測しましたが、やはり、福島市に近づくほど数値があがり、その後は徐々に減少しているという感じでした。計測結果はここにあります
新幹線で移動中の計測&アップロードだったので、GPSの位置特定ができなかった部分もあります。
しかし、おおむね福島市をピークにして近づくに連れて徐々に数値を上げ、その後は数値は下がっていきました。

明日は岩手の海岸線を計測します。

田中響子(Kiki)

RDTN Probe 0010 Japan

2011年5月9日
岩手県大槌町に来ました。津波の壊滅的な被害を受けたことで有名な町です。実際に目で見てみると、被害のすごさに驚きました。
町全体がなくなって、建物はほとんど残っていません。いたるところにひっくり返った車や船が転がっていました。
大槌町は福島第一から150キロメートル以上離れたところにあることと、福島より北に位置していることから、数値はそれほど高くはないかと思っていたのですが、思った以上に高く、0.2~0.3マイクロシーベルト/毎時の値が出ていました。
このデバイスで海水でも数値が出せるのか、わからなかったのですが、とりあえず、海水でも測ってみようと思い、海水に浸っていた木片を引っ張りあげて測ってみました。記録はここで見れます

 

RDTN Probe 0010 Japan

2011年5月10日
岩手県遠野から釜石へ移動でした。
前の晩に相当の雨が降ったので、朝一番で土を測定しました。
数値は0.270マイクロシーベルト/毎時でした。
空気が0.145マイクロシーベルト/毎時だったので、雨に放射線物質が含まれていたと思われます。ちなみに、風は南西から北東に吹いていました。
その後、釜石に移動しました。釜石は前日に行った大槌の南に位置しますので、地理上ではそれほど、第一からの距離は変わりません。
空気を何度か測定してみましたが、0.200マイクロシーベルト/毎時の辺りを示していました。…

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In ニュース, 放射線 by sean

radiation-map

最近実施された米国と日本の共同調査によると、原子力発電所からの距離に基づく避難は最適な方法ではないことが明らかになりました。この調査では放射性粒子が風に運ばれ北西に広がった可能性が裏付けられ、既に避難が実施された警戒区域を越えて高い値を示しており、逆に警戒区域内でも南西には比較的低い地域があります。最も懸念される驚くべき実態としては、警戒区域外の飯舘村と浪江町の一部において1986年のチェルノブイリ原発事故で避難が実施された地域以上の汚染レベルとなっていることです。これらの調査は実際に地上で測定したのではなく、ヘリコプターと航空機に取り付けられたセンサーを使用して測定した値だということにも注目すべきでしょう。Japan Probe、NHK World、asahi.comにも詳細が掲載されています。

また、Safecastのボランティアが一部訳を加えた報告書内の地図をこちらで見ることができます(PDFファイル)。…