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イラクでセーフキャスティング:オープンデータは扉を開く

In ニュース, マップ, 主要記事, 放射線 by Bilal Ghalib

先月、イラクのエルビルで行われたピース・テックキャンプでのデータ視覚化のワークショップに誘われました。私が働いていたNGOの一つは、イラクでの劣化ウラン問題についての意識を高めるために研究を視覚化しようとしていました。幸いにも私はケンブリッジで飛行機に搭乗する前に、セーフキャストのショーン・ボナーに偶然に遭って、bGeigie(ビーガイギー)のデバイスを貸してもらっていたのです。私は、ピース・テック・キャンプ、イラク南部のNGOの聴衆に、この新しいツールと機能がどういうものなのか、どうやって動くのかを説明しました。このことが、イラクのバスラで癌に罹患した子供たちを支援する組織を運営する Layth Al-Salihi の目にとまったのです。

Layth at PeaceTech in Iraq

Layth、イラクのピース・テックにて

彼の息子は、数年前に癌と診断されましたが、勇敢にも病と闘い、回復しました。Laythはその経験から得た学びとエネルギーをバスラ地区内で癌を患う子供を抱える他の家族を助けるために使うことに向けたのです。彼は、病院の近くにプレイセンター(遊び場としての集会所)を設置することに貢献し、被災した子どもを持つ親のためのトレーニングセッションを行っています。そして、治療の余裕がない子供のために薬の提供もしています。

Laythは、彼の息子の癌やバスラで増えている先天性障害の原因は、湾岸戦争とイラク戦争でイラクに投下された放射性弾薬(ウラン弾)によるものだと確信しています。
劣化ウランは徹甲弾薬を作成するために使用されていた重金属で、アメリカはその戦時下に、イラク全土、350ヶ所以上に合計約1.4トンの劣化ウラン弾を落としています。劣化ウランが、がんの発生や出生異常率を上昇させたのかどうかをめぐる論争があります。近年発表された世界保健機関(WHO)による研究、「イラク特定18地区内における先天性異常の有病率の概要」では、次のように結論づけています。

「…調査で明らかになった自然流産、死産や先天性障害の発生率は、国際的な推定値と同等か、それ以下である。調査では、イラクでの出生異常の比率が高いことを示唆する明確な証拠は示されていない。」

「劣化ウランによるイラクでの環境汚染 -モースル市におけるがんと先天性障害発生率への影響の可能性について (原題は Environmental pollution by depleted uranium in Iraq with special reference to Mosul and possible effects on cancer and birth defect rates) 」という論文が国際学術誌「Medicine, Conflict and Survival」に掲載され、次のように要約されています。

「1991年の湾岸戦争と2003年のイラク戦争では、イラクの多くの地域に劣化ウラン弾による環境汚染という負の遺産を残した。このような兵器の使用がイラク市民の健康に影響を与えた可能性があり、実際にがんや先天性異常発生率が増加していることも明らかになりつつある。汚染は、すでに大気、土壌や水といった広範囲に及び、特に暴風下では粉塵となって拡散している。」

このような見解の相違は、イラクの公衆衛生を援助するプロジェクトにおいて混乱と停滞をもたらしました。だからこそ、ビーガイギーを渡した後、Laythは私のところに来て、がんの発生率やイラクでの劣化ウランの矛盾した報告について話してくれたのです。Laythは、オープンデータのプロジェクトを作ることを提案しました。そのプロジェクトでは、その地域での入院患者の調査結果と罹患者の居住地域情報を、SAFECASTのAPIで作った地図に重ね合わせることで、劣化ウランとがん、出生異常発生率との関連性を地図上で確認することができるようになるかもしれません。

私たちは、試しにバスラでビーガイギーの活用を支援する「Fikraスペース」と呼ばれるイラクのハッカースペースと、LaythのNGOを繋ぐ計画を立て始めました。私はイラクで「Fikraスペース」と呼ばれるハッカースペースの仲間と協力しています。ハッカースペースからチームをつくり、バスラで今後活動をするために彼らを養成することを提案しました。そしてPeaceTechキャンプが終了した後、私はバグダッドへ向い、放射線マッピングのワークショップを運営するFikra …

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46カ国突破!

In ニュース, マップ by sean

セーフキャストのライオネルは、セーフキャストがどのように地球をカバーしているのかを追跡し、私たちがどこに行ったのか、どこに行っていないのかを簡単に見れる地図を作成しました。
この地図では46番目の国にイラク、47番目にインドネシアのデータを追加した後に生まれました。そしてインドネシアを追加した数時間後には既に使用が可能になり、こんなに早く、世界のこのプロジェクトの広がりを見ることが出来たことを、とても嬉しく思い、興奮しております。
次は目標50カ国以上。次はどの国にしましょうか?
 

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セーフキャスト 3周年イベント

In Events, ニュース by sean

セーフキャスト設立のきっかけとなった、東北地方太平洋沖地震と津波そして福島第一原発のメルトダウンから3年をしのび、3/15(土)、16(日)に、イベントを開催します。2日間のプログラムは、議論と実践的なイベントとなります。15日(土)には東京大学で「これからの3年間」というこれまで起きたことを見つめ直し、未来に向かって期待できることについてのディスカッションを予定しています。プログラムと哲学と同様に、ポリシーや活動について議論する予定です。質疑応答とあわせ個別の講演(講演者リストはまもなく発表します。)を含んでいます。これらのイベントはライブ中継したいと考えています。15日は東京大学でのレセプションで終了予定です。

15日の夕方より16日の夕方まで、セーフキャストのウェブサイトに関するグローバルハッカソンを実施します。これは、皆さんの協力をお願いする機会となる膨大なプロジェクトです。コピーライター、翻訳者、デザイナー、開発者など多くの方を歓迎します。もし、ご興味ありましたら、さらなる詳細についてハッカソンのメーリングリストにご参加ください。実際に、サイトを見てセクション毎に再考していきます。そして、改善がみられるよう、APIや地図についても見ていきます。世界中の人々から私達が直面している課題に立ち向かうのを遠隔で助けてもらえるよう招待していますが、16日はハックするために道玄坂のオフィス(1FがFabCafe、ロフトワーク)にて実際にお会いしましょう。その日はいくつかの大きな改善を行って終了したいと思っております。

両日ともイベントは一般に公開されています。

「フクシマ ~ これからの3年間:現状と展望について」

セミナー開催日:2014年3月15日

時間:午後1時 – 5時まで

場所:東京大学駒場キャンパス 総合研究実験棟(An棟) 2階コンベンションホール

http://www.u-tokyo.ac.jp/campusmap/cam02_04_09_j.html

このイベントは USTREAMで生中継されます。

USTREAM専用リンクはこちら:

USTREAM http://www.ustream.tv/channel/safecast-live/

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プログラム予定表

12:30 開場

13:00 セーフキャスト-これからの3年間:

『開幕のあいさつ』
伊藤穣一(セーフキャスト共同創設者、MITメディアラボ研究所長)

『セーフキャスト~現状と今後の展望』
ショーン・ボナー(セーフキャスト)
ピーター・フランケン(セーフキャスト)
カリン・コズハロフ (セーフキャスト)

続いて『質疑応答』

14:00 海洋生物、食品、人体への放射能汚染状況について

『クラウドソースによる新しい海洋生物の放射能汚染研究について』
ケン・ブッセラー(ウッズホール海洋研究所)

『安全な食品の未来について』…

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IAEAでセーフキャスティング

In ニュース, 主要記事, 放射線 by azby

1日目、2014年2月16日

ジョーと私、アズビーは、今週月曜日にウィーンで始まる国際原子力機関(IAEA)の専門家会議に出席します。

この国際会議に関する情報(英語のみ)は、以下のリンクから見ることができます。
福島第一原子力発電所事故(IEM6)後の放射線防護に関するIAEA国際専門家会議、2014年2月17日〜21日、オーストリア、ウィーンにて

私たちが会議に参加すべきかどうか、かなり議論を重ねてきたのですが、それには様々な理由がありました。セーフキャストがこの会議に参加することで、何ら建設的な対話を交わさなくとも、IAEAがどの団体に対しても「受容的」で「公平」であるかのように見えてしまう可能性があるのではないかと考えたからです。また、私たちが会議への参加に同意することで、私たちセーフキャストの独立性が危うくなると人々に思われることがあれば、会議への参加は私たちにとって逆効果になりうることも認識していました。
しかし、私たちに連絡をくれたIAEAの職員とのやりとりは驚くほど率直で、IAEA内部の職員の多くがセーフキャストの実施してきた活動に深い興味を持っていることを知ったので、セーフキャストの方法論や調査結果を知らないIAEAの専門家たちがいれば、セーフキャストから学び得ることがあるのではないか、という印象を受けたのです。IAEAの職員も、セーフキャストが批判的なことを沢山述べてくれるのでは期待していたようでした。その一方で、会議の主催者は、私たちセーフキャストを招聘することで、主催者自身、批判の矢面に立たされることにもなったのです。というのも、私たちは原子力の分野では正当な専門家として「認められていない」からです。

会議はあと数時間のうちに始まります。セーフキャストがこの会議に参加したからと言って、何かが速やかに、一気に変わるとは思っていません。しかし、これは高レベルの専門家達に自分たちの批判的な見解を聞いてもらえる貴重な機会であり、こうして参加すれば、独立した第三者的団体の意見も受け入れられたという前例のないケースになると思うのです。

Vienna as a whole has very normal levels of ambient radioactivity, but the granite base of the statue of Goethe is a bit hot.
[ウィーンは全域に渡って環境放射能は極めて正常なレベルですが、花こう岩で作られたゲーテ像の土台部分の放射線量値は若干高めです。]

2014年2月17日 第2日目

会議は午後から始まりました。登録手続では、かなり厳重なセキュリティを通るようになっており、その後、写真付きのIDバッジが渡されるようになっていました。今日のプレゼンテーションの大半は、これまでの政府や規制機関の活動概要の説明、環境、除染、健康等の現状について、人々に最新情報を伝えることを主目的としていました。原子力規制委員会(NRA)、日本原子力研究開発機構(JAEA)、そして放射線医学総合研究所(NIRS)から来た日本の代表者たちによる発表もありましたが、すべて英語で行われたので、大変だと感じた人もいたかもしれません。今までの成り行きを間近で追い続けてきた私たちには、彼らのこれまでの展開の基本的な概要に関するプレゼンテーションを聞いても、目新しい発見は特にありませんでした。

第二部のセッションでは、世界保健機関(WHO)、原子放射線の影響に関する国連科学委員会(UNSCEAR)、国際連合食糧農業機関(FAO)、経済開発協力機構(OECD)の代表者による発表がありました。 WHO の Emile van Deventer氏と、UNSCEAR の Malcolm Crick氏は、各々が所属する機関がリリースした報告書(あるいは間もなく発表する予定)について概要を説明し、長時間を掛けて、どのようにして WHO や UNSCEAR が外部の人たちと関わりながらも任務を遂行し、内部で情報収集するのか説明していました。目新しい内容の発表はなく、WHO の福島に関する追加的な報告書の発表もありませんでした。UNSCEAR による長いこと先送りになっていた健康の影響に関する報告書は、最終的に2014年の4月2日に公表されるとのこと、また、IAEA による報告書は2014年度末にまとめられ、2015年半ばに公表されることが明らかになりました。

繰り返しになりますが、その発表内容のほとんどは組織についてであったり、回顧的なものであり、重要な部分はほんの少ししか明らかにされませんでした。国際原子力機関(IAEA)の Miroslav Pinak氏は自らのプレゼンテーションで、IAEA がしきい値無し直線(LNT)仮説(モデル)の原則を使っており、わずかな被ばくであっても健康面にリスクがあると明確に述べていました。発表後に、私は UNSCEAR の Malcolm Crick氏に、これらの報告書が実際に集団線量推定値を支持すると捉えていいのか、また、線量・線量率効果係数(DDREF、ここでは、DDREFの1を採用している)を放棄すると見ていいのかと尋ねると、彼はその二点について、「そうだ」と明言しました。また、何人かの発表者は、全体として線量評価、リスク評価法が一般市民にとって非常に紛らわしく分かりづらくなっており、積極的な見直し、あるいは何か他のものと置き換えられる必要があるのではというコンセンサスが大きくなっていることに触れていました。私たちがこういった問題点をはっきりと認識できるようになれば、事態解決への大きな第一歩に繋がるのでは、と思っています。

こういった会議では、参加者同士が既に長年の知り合いであることが多く、そのため、あるクラブ会員のような排他的な雰囲気が若干感じられました。同時に、そういった雰囲気であるからこそ、外交的ではありますが、率直な意見交換が可能でもあるのです。一方で、複数の発表者が、福島の事故後、(人々への放射線量を最小化するという意味で)放射線防護に関しては功を奏している一方で、事故を未然に防ぐための規制防護は情けないほどに失敗してきたと話していました。その上、事故関係者、当事者間による連絡などの意思疎通がうまく取れていないことも複数の発表者によって示唆されました。もちろんこれは、私たちセーフキャストのプレゼンテーションにとって明らかな推進力にも繋がります。自画自賛はさておき、誰一人として、(原発事故後の)風向きがほとんど海方面だったので日本人は本当にラッキーだった、そして、だからこそ防御法が何であれ、良い結果に繋がったのだ、などと言う人はいなかったように記憶しています。

この日は、歓迎会で締めくくられ、大勢の人々と言葉を交わす機会に恵まれました。Malcolm Crick氏は、UNSCEAR内にもセーフキャストのファンが多くいること、そして彼らは公式データを照合検査するために、セーフキャストのデータセットが便利であることに気付いている、と私たちに話してくれました。甲状腺疫学者、Peter Jacob教授と話をする機会もありました。彼は、どのぐらい多くの甲状腺癌の症例が最終的に福島県で発見されることになりそうかを推測し、その解釈の仕方を説明した論文を最近発表しています。
私たちは伊達市の仁志田昇司市長にもお会いすることが出来ました。仁志田市長は、個人線量計とホールボディーカウンター(WBC)スクリーニングを通して、伊達市民全員の線量測定をとても積極的に時宜にかなった形で実施した方です。仁志田市長も他の日本人出席者も、ジョーと私が日本語を話すことに驚いていました。このような会議で日本語を話す人に出会うというのは、ほとんど皆無なのでしょう。…

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1500万データ測定点とデモクラシー・ナウ

In ニュース by sean

今日、セーフキャストのデータベースで1500万データ測定値を超えたことで、私たちは新たなデータマイルストーンを突破しました。私たちが初めて 100万データを記録したのが2011年10月で、1000万点を達成したのは2013年6月でした。少なからず、新たにbガイギー・ナノ の所有者が増えたおかげでもあり、皆さまのご協力に大変感謝しています。今日私たちは初めてオーストラリアからのデータを追加しました。

また、Amy GoodmanとDemocracy Now が東京を訪れ、Pieter Frankenと セーフキャストのこちらの内容について情報交換を行い、本日放送されました。

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福島「地下核の爆発」デマ

In ニュース by azby

ここのところ、私たちは福島関連のデマが相次いで流布されるのを見てきましたが、その一つに、ロシア海軍が12月31日に福島で2回の地下での原子爆発を検出し、ロシア政府に保護措置の発令を促したと主張しているものがあります。私たちは、それについて心配している人々や、その他の驚くべき (そして真実でない)物語を聞いた人々から、メールをたくさんもらいました。

これは、よく知られた 陰謀寓話作者、 古代の終末論的な宗派の指導者の完全な作り話と、誰もが言うことができるでしょう。この話の作者はユーモア作家と考えた方が良いと思います。

「機能不全の日本原子力発電所での地下核爆発が世界を震撼する」 という物語は、1月2日に現れ、すぐに広く閲覧されているニュースサイト にまとめられました。そのサイト自体、白人至上主義者とつながりを持っているHatewatchブログであると南部貧困法律センターが主張しています。同じソースから他にも 「米国の地震兵器テストが再び失敗、ニュージーランドの市を破壊」といった意図しないにせよ楽しい記事を発表しています。

この「地下爆発」の記事には、その主張を裏付ける実際の引用や情報ソースが含まれていません。「爆発」の写真が含まれていますが、これは実は2011年3月の3号機のものです。「死の灰マップ」も含まれていますが、それ自体が2011年の以前に登場した際に直ちにデマとして暴かれたものです。その他にも私たちが以前に見たことがない、想定される「福島メルトスルーのポイント」を示すアルゼンチン沖大西洋の地図が含まれています。著者にユーモアのセンスがあることを証明している、と考える人もいるかもしれません。

この話はそこから、多くの人たちから読まれているサイトに広がりました。証拠が全く存在しないにも関わらず、全くもって真剣に取り上げられたのです。その中には、昨年 The Onionというデジタルメディア に 叩かれたFARS通信社 という半官的なイランの組織も含まれています。

一部のサイトでは話を少し 再加工 して 、他の根拠のない噂をいくつか組み合わせ 、または話をエスカレートして、「プーチンが地図から福島を一掃することを命令」 という記事を流布しています。

Snopes.com は、最終的に1月5日、この話を ナンセンス と呼び、プロの陰謀サイトがこのような全く根拠のない話を繰り返していることを鑑みて、 「このような題材が、複数の合法的なニュースソースによって報告されていることが誤解を招く印象を作る」とコメントしました。

ここに皆さんに心に留めておいて欲しいとても重要な教訓があります。Webサイトが正当なニュースを報じているように見えるからといって、それが実際にそうだと意味するものではない、ということです。それらの多くは事実確認を全くしていませんし、クリックしてもらえるものなら何でも公開します。すなわちトンデモないものほど世に出るのです。Caveat Lector―読者の皆さんご注意ください。(翻訳:Mikiya Inoue)…

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カリフォルニアビーチにおける放射線量

In ニュース, 放射線, 測定 by sean

[2014年3月に更新:CDPH(カリフォルニア州公衆衛生局)は、自ら研究を行い、下記のようにセーフキャストの調査結果を確認しています。その調査結果の報告書はここで見ることができます]

今年12月、YouTubeに「福島の放射線がサンフランシスコを襲う!(2013年12月)」という衝撃的なタイトルの動画が投稿されました。

現在までに、その動画は約50万回以上閲覧され、無数の記事がその動画を証拠や情報ソースとして書かれています。しかし、動画で述べられた主張は正しくありません。
カリフォルニアのビーチが放射性ではないというのではなく、実際にはそうなのですが、これはカリフォルニアでは50年以上にわたって記録されている自然現象なのであり、これは関心さえあれば誰でも容易にグーグルなどの検索で見つけることのできる事実なのです。残念ながら、その動画のクリエイターや、その話題を面白がるメディアは、少しの時間を割いて調査をすることに、それほど関心を示さないようです。

2008年、Redenkovic氏らによる論文「いくつかの名高い公共ビーチの砂浜の放射線と付随する環境リスクの評価(未翻訳)」には、高い濃度のラジウム226、トリウム232、カリウム40がロサンゼルス地区の浜辺で発見されたとセルビアの化学会誌に掲載されています(表1参照)。
さらに1959年にまで話を戻すと、自然放射性鉱物による海岸堆積物の運動の透写図(未翻訳)は、バークレーのKamel氏とJohnson氏による報告書であり、その報告書には「この放射性トリウムは、トリウムを豊富に含む花崗岩を流れる河川の水が海岸に到達したり、トリウムの豊富な花崗岩そのものが海岸で露出していて、海岸沿いの別々の場所で自然と増えたのだ」と述べています。

これらのビーチは、近接する周辺地域よりも放射能レベルが高いのは当然であろうという情報は容易に入手できるので、外的要因や外的影響に関するいくつかの主張は、まずこれらの文書化された放射性同位元素(ラジオアイソトープ)情報を排除しているのでしょう。インターナショナル・メドコム社(同社のインスペクターが動画内で登場している)の最高経営責任者であり、「真実に取り憑かれた者」と自称するダン・サイス(Dan Sythe)氏は、これらの報告書について関心を持ち、すぐさま、この高い数値の原因を特定するために、動画が作成されたハーフムーンベイのビーチから土壌サンプルを検出しました。サイス氏が見つけだした SAM 940「マルチチャンネルアナライザー」を使用することによって、ラジウム226とトリウム232というNORM(天然起源放射性物質)が含まれている砂を発見しました。それは、過去に発表された関連の論文から予測していたことでした。Hサイス氏は、福島からの汚染を示すいかなるセシウムも発見しませんでした。彼は、カリフォルニアビーチの放射線は福島からではない というタイトルの投稿を、ガイガーカウンターブルテン(Geiger Counter Bulletin)にしました。実際の測定写真は、以下の通りになります。


ハーフムーンベイのビーチの砂、
ラジウム226とトリウム232のレベルを表示。

福島のビーチの砂、
セシウム137のレベルを表示。

 

カリフォルニア周辺の通常の環境放射線はだいたい30〜60CPMの間であり、測定はそれ以上の200CPMのハーフムーンベイや西海岸沿いの他のスポットでも行われました。それでも、この線量は、人が標準的な民間航空飛行機の飛行時間にさらされる数値、800CPMよりも、はるかに少ないものです。200CPMという数値は、花崗岩のカウンター甲板やレンガが露出した建物から測定されているのだろうという、予測範囲内の数値です。

ですから、実際の科学では、福島から検出可能な数値の放射線がカリフォルニアビーチへ到達するなどという話はただちに誤りであると証明できます。しかし、ひとつの重要な特徴として、多くの既存の科学的モデル は、検出可能な数値は今後数年間でこのカリフォルニアの海岸に到達するだろうという証拠を示しており、そのトピックこそ、私たちが今後の取り組んでいくものです。

また、このビデオに登場した、このことが多くの人に多大なストレスを与えたという点にも議論の余地があります。この動画は実際に、数値がビーチで上昇し、水位線に向かって減少していることを示しています。つまり、これは水そのものが数値の原因ではないことを示しているにもかかわらず、ガイガーカウンターを水に近づけて持っていくと数値が上がり続けるようになっています。加えて、その数値の原因は空気ではありません。なぜなら、そのような状況であれば、その周辺一体のエリアは高い数値であるはずです。 ビーチ、車道、歩道の全てにおいて高い数値がでるはずです。上昇する測定値が特定の領域に限定されているということはとても明確ですので、その原因が表面上あるいは下に存在しているという証拠になります。

この件についてレポートするため、セーフキャストのチームは…

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Vice Japan がbGeigie のイベントに!

In Events, Hardware, センサーネットワーク, ニュース by sean

SAFECAST は、10月、DIYタイプのガイガーカウンター bGeigie Nano のワークショップを、東京・渋谷で行いました。

当日は、Vice Japan (バイス・ジャパン)の内田有香さんも、お忙しい中、参加してくださいました。
このビデオは、ジョージ・ジョセフ氏のプロデュースによるものです。
bGeigieを自分で作ることで、ガイガーカウンターをより理解できるようになることが、
この映像からもわかります。

イベントの模様は、YouTubeリンクからご覧いただけます。…

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SAFECASTがグッドデザイン賞受賞パーティ及びbGeigie Nano(ビーガイギーナノ) ワークショップを開催

In ニュース by naozumi

このたび、セーフキャストは、2013年グッドデザイン賞(主催:公益財団法人)を「公共のためのサービス・システム」の部門で受賞しました。

http://www.g-mark.org/award/describe/40575

セーフキャストは、東日本大震災およびそれに伴う福島第一原発事故が発生して以来、人々が入手できる量異常のデータを入手できるよう、慶應義塾大学やMITメディアラボらの研究機関や企業、地方自治体などと協働し、警戒区域周辺を含む日本全国に配置された固定センサーおよび移動センサーからなる放射線センサーネットワークを世界中で構築してきました。今日までに、1300万点以上のデータポイントが集まっています。

http://www.safecast.org/ja

今回の受賞を記念して、10月19日(土)、ロフトワーク10階で、SAFECASTが開発した最新版の移動式放射線測定器 bGeigie Nano(ビーガイギーナノ)の組立ワークショップ、その後に、受賞の感謝会(パーティー)を開きます。是非、ご参加ください。(要予約)

【スケジュール】

10時 開場

10時30分 ワークショップ 開始

17時 ワークショップ 終了

18時―21時 パーティー

参加費:ワークショップ 45,000円(Nano kit代)、パーティ1000円

前回のワークショップの様子はセーフキャストのブログにも出ています。

https://safecast.jp/ja/2013/06/safecast-workshop-bgeigie-nano-in-aizu/

お問い合わせ先: Contact:

SAFECAST 広報担当:田中響子  Email:kiki@safecast.org

今年6月に会津で行ったbGeigie Nanoのワークショップの様子

みんなで完成後の記念撮影

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会津若松でのワークショップ 2013年6月15日~16日

In ニュース by naozumi

文:norio watanabe
セーフキャスト 郡山ボランティア

b-Geigie-nano

初夏の曇り空の会津若松にSafecastのメンバーとボランティアが集結して、bGeigie Nanoの組立ワークショップが開催されました。会場はIT企業のEyes JAPAN、山寺社長の会社を会場に提供していただきました。ありがとうございます。

会津若松市内 Eyes JAPANにて

福島県の放射線マップは2011年にsafecastの手により自動車による第1回目の測定はほぼ完了し、Safecast.orgのサイトにマップが公開されています。現在までに1000万ポイントのデータが集積され、日々、更新されています。またボランティアの方々の協力により、自転車や徒歩による自動車の入れない箇所の測定も行われており、放射線マップが綿密になりつつあります。
今回のbGeigie Nanoは、小型軽量で操作も初期のb-Geigieに比べて段違いに簡単になりました。測定モードと、記録モードがあり、測定モードではケースからbGeigie Nanoを取り出し、表面汚染をベクレル/平方mでも換算表示できるようになりました。記録モードではCPM単位をベースにGPSの位置情報と時刻、測定者(bGeigie Nanoには個体ごとに所持者の名前が記録されています)が、microSDカードに記録され、Safecastのサイトにアップロードするとデータの共有とデータのマップ表示が可能になります。
組立は半田ごての経験があれば比較的簡単に製作が可能です。(老眼の私にはルーペなどがないときつい箇所も一部あります)部品の大半は市販のシールドという回路として提供されているので、ICなどの線蜜は半田づけの作業はなく、抵抗、コンデンサ、トランジスタ、スイッチ類、コネクタ類、配線の半田付けだけです。(たまに、部品が間違っている場合がありますが、そこはキット化されていますから愛嬌と思って、近くの部品屋さんに部品を購入にいくことも楽しみの一つ。もしくは、製作したことのあるSafecastのメンバーかボランティアの人に相談するのもコミュニケーションの楽しみにもなります。)
製作は慣れれば1時間ほどです。初心者は指導を受けながらだと半日でしょうか。完成品として市販はしていませんからbGeigie Nanoは組立ながら構造を理解する楽しみがあります。その分、性能のわりに安価で提供されています。…

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異業種へセーフキャストの取り組みを紹介 - 日本医療政策機構 クロス・ディスカッション

In ニュース by naozumi

3月14日、日本医療政策機構主催の『他領域と医療のCross Discussion シリーズ』として、SAFECASTの取り組みをディレクターである、ピーター・フランケンが講演しました。
東京駅近くのカフェを会場にした朝8時スタートのイベントに、日本医療政策機構代表理事の黒川清先生をはじめ、大学生や出勤前の会社員等数多くの方々がピーターの話を聞きに集まりました。

Health and Global Policy 1

ピーターは、当初、測定デバイスがなく自分たちでデバイスを作ることにしたことや、国や放送局が測定データに著作権をもっていてデータを活用出来ないといった、苦労話を交えながら、今日までのSAFECASTの取り組みについて語りました。
作成したデバイス用いてボランティアや協力してくださる方々に放射線量を測定してもらい500万箇所を超える測定データを収集できており、今なお測定データが増えています。また、収集したデータをCC0(クリエイティブ・コモンズ)のパブリック・ドメインの下、インターネット上で公開し誰もがアクセスできるようにしているのも特長のひとつです。世界で唯一成功し運営されている放射線センサーネットワーク構築のリアルな経験談に、参加者達は熱心にメモを取りながら耳を傾けていました。

また、今後の取り組みのひとつとして、放射線測定と同様に、大気の品質測定にも取り組み始めていることにも触れました。講演会前の日曜日、東京をはじめ関東地方の一部では煙霧(乾いた微粒子により視程が10km未満となっている状態)が発生したこと、また、海外でのPM2.5による大気汚染報道等により、出席者の中でも放射線以外の環境データについての関心も高かったようです。

質疑応答において、SAFECASTの経験から、プロジェクトの進め方へのアドバイスを求められた際、ピーターの「考えているばかりでなく、方向性を決めて行動をおこすこと。修正などはあるかもしれないが、まず、行動をおこすことが大事」という言葉は、参加者の心に強く残ったのではないでしょうか。

Health and Global Policy 2

今後も、ひとりでも多くの方々にSAFECASTの活動を知っていただけるよう、様々な機会を通じて情報発信していきたいと思います。

新井利幸…

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Internews highlights the work of Safecast

In ニュース by azby

Internews, an international non-profit formed in 1982 with a mission to empower local media worldwide, has been doing important and groundbreaking work in areas such as medial law and policy, expanding access to information, and delivering innovative media solutions. The …