日本のCOVID-19テスト:状況と影響

In Uncategorized by azby

 

情報元: VOX

2020316日現在:COVID-19検査者数:

  • 検査済: 13,026

  • 感染者数: 1,496 (未発症者・発症者共に含む)

  • 死者数: 24

情報元ToyokeizaiMHLWJapan TimesVox

韓国など集中的なCOVID-19集団検診および検査プログラムを展開している国と比較して、日本はこれまでのところ、多くの検査を実施していません。韓国の20万人以上と比較して、日本では厚生労働省によると、36日現在、合計13,026人が検査されています。実際、検査された人数と人口の割合という点では、米国を上回っていますが、現時点では、日本は英国、オランダ、イスラエル、台湾、イタリア、広東省、中国、韓国よりも低くなっています。したがって、検査不足が、検出されていないコロナウイルスのはるかに広い発生率を曖昧にしているのでは?という人々の懸念は理解できます。最近の情報では、ウイルスの無症候性保菌者(ウイルスに感染しているが咳や発熱などの病気の身体的症状が表れていない人)が他の人への感染の86%を占めることを示唆しています。割合とタイミングに関する日本での検査状況は、米国での検査状況とかなり類似しているようです。

Source: Financial Times

私たちが見た非常に異なる結果を説明するものをしっかりと理解することは難しいかもしれません。例えば、しばらくの間は危険な状態でしたが最悪期を過ぎたように見える韓国と、現在の衝撃的とも言える医療システムの崩壊をご覧ください。
多くの要因が広く多様な結果を説明でき、検査の規模、タイミング、および有効性は間違いなく大きな役割を果たしているようです。シンガポール、韓国、台湾など、徹底した検査体制を迅速に確立した国は、これまでのところ「カーブの平坦化」において、そうでない国よりもはるかに優れています。これを視覚化する多くのデータが利用できます。上記の比較グラフは、
Financial Times(有料版)のJohn-Burn Murdochによって頻繁に更新されています。ほとんどの国で見られる急激な指数関数的成長とは異なり、日本のプロット線の曲線は、シンガポール、韓国、台湾のような安心感のある浅い勾配で非常に似ており、COVID-19はこれらの国と同様にここでほぼ制御されていることを示唆しています。しかし、これらの国とは異なり、日本は徹底的な検査を行っていないのに、なぜこれまでのところ結果が似ているのでしょうか?

グラフは、日本における「高齢者の隔離」を指摘しており、病気の広がりを制限するための肯定的な要因とする仮説が考えられます。 いくつかの都市では一部の高齢者介護施設が閉鎖されていますが、これはまだ普及していません。 ここにいる多くの高齢者は指示を受けて、自己隔離しているのかもしれません。
私たちはこの状況を観察していますが、気づいていない人も多くいます。他にも、学校の閉鎖や在宅勤務の奨励を通じて、顕著な社会的隔離がありました。 学校の閉鎖や大規模なイベントの広範囲にわたるキャンセルが発生していますが、多くの場所で社会的隔離は強くは徹底されていません。 今でも、東京のバー、クラブ、レストランでは夜はいっぱいになります。

日本、シンガポール、韓国、台湾では、頻繁な手洗い実施など、個人の衛生水準は高く順守されています。 シンガポールを除いて、これらの国の人々は握手する代わりにお辞儀をするのが一般的です。 これらのような行動規範は他者から見られることを重視する国民性に寄与している可能性があることは容易に想像できます。 一部の国では、これらの国すべてで一般的に着用されているフェイスマスク(特に現在)が、病気の広がりを制限する上で同様に有益である可能性があることを示唆しています。 こういった問いかけは、証明または反証するための優れた証拠を必要としますが、残念ながら、ほとんどの場合、誰も確実に知らないことを認めなければなりません。

これまで、日本のウイルス検査は政策によって制限されていました。緊急の公衆衛生問題の処理を担当する米国CDCのような公的機関はありません。代わりに、厚生労働省(MHLW)の傘下にある国立感染症研究所(NIID)が主導権を握っています。 COVID-19検査に関する全てのリクエストは、現在過負荷状態にあるこの機関によって承認される必要があると言われています。コロナウイルスを強く疑うほど十分な症状を持っているが日本で検査を受けることができなかったと聞いた数人を含む多くの人々が指摘しているように、NIIDが設定した高いハードルの条件を満たさないと検査は受けられません。最初の診察を受ける資格を得るためには、その人は既知の感染者と密接に接触している必要があります。この接触の定義は、長期間にわたる感染者との接触または同居、保護措置を講じずに患者を診察または世話すること、または感染者の体液と接触することで、その結果、現在37.5 ‘の発熱または呼吸器症状を持っていること、および/あるいは、湖北省または浙江省の風土病地域を訪れたことがあり、現在は摂氏37.5度の発熱または呼吸器症状があることです。日本の新規コロナウイルス患者の相談コールセンター(帰国者・接触者電話相談センター:03-5320-4592 / 東京都保健医療情報センター(ひまわり) (英語) 03-5285-8181)に電話し、対面での外来相談を推奨された人は、指定されたセンターに来て検査を受けなければなりません。医師がCOVID-19を疑う場合、PCR(ポリメラーゼ連鎖反応)テストを推奨し、NIIDに承認を求めることができます。実際には、NIIDにはリクエストが殺到しているため、医師が電話で対応するのは難しい場合があります。このシステムは、検査の大きなボトルネックとなっています。

Source

残念ながらよくあることですが、平均的な国民がこのシステムとその要件を理解したり操作したりすることは困難であり、多くの人が非常にイライラしたり警戒しています。同様の症状で体調が悪い場合、予測がどれほど深刻かを知りたいと思うでしょう。
日経アジア・ウィークリーの最近の記事は、この考え方を解明しようとしています。筆者は、その要因はまさにここにあると述べており、厚生労働省が医療ではなく疫学調査をサポートするデータを望んでいたため、検査の数が制限されていた、としています。特に、この考え方は、医療リソースの割り当てを支援するために、疾患のクラスターを特定することに焦点を当てています。これは、厚生労働省のウェブサイトで入手可能な今年225日の公式ポリシー文書でも強調されています。

「日本の流行状況を把握するための検査システムを確立する一方で、入院が必要な肺炎患者の治療に必要な診断の確認のためにPCR検査の使用に切り替え、患者の数が増え続けている地域で」

「地方自治体は、厚生労働省および専門家と協力して、個々の患者の発生に基づいてクラスターを特定するために積極的な疫学調査を行い、そのようなクラスターが存在する可能性がある関連施設の閉鎖およびイベントの自発的抑制を含む必要な措置を要求します。」

そして

PCR検査の焦点を、入院を必要とする肺炎患者の診断の確認にシフトすると同時に、日本の流行状況を把握するための検査システムを強化します。」

厚生労働省のスタッフは、発生の規模と地理的分布を理解するには感染有無の検査が適切だが、特に「健康過敏」的な検査が多すぎるとシステムを圧迫するだろうと判断しました。特に、政府は、武漢などで成功して使用されてきた製薬会社ロシュが開発した迅速な検査キットを日本で使用することを認めず、検査結果のばらつきが全国的な疫学的分析を妨げることを恐れました。
批判の後、政府は36日からロシュの検査キットの使用を許可し、日本の公的医療保険の適用対象となることに同意しました。316日から、COVID-19の検査を担当する研究所および医療機関も、今まで最大6時間必要だったPCRテストとは対照的に15分でウイルス検出できる倉敷紡績株式会社のキットを購入できるようになりました。
他の企業は、数週間以内に同様の迅速な検査材料を日本で入手できることを望んでいます。これらの開発により、日本での検査が急速に増加することを期待しています。数日前、安倍首相は、3月の終わりまでに日本の全国的なCOVID-19サンプル検査能力を現在の6,000から1日あたり8,000に増やすと約束しました。それでも、一部の都道府県は一日あたり100を少し超えるサンプルしか検査できません

内閣府の総合科学技術会議議員や特別顧問を歴任し、福島原発事故調査委員会(NAIIC)の委員長を務めた著名な健康・医療分野の専門家である黒川清博士は、セーフキャストアドバイザーでもあります。ジャパンタイムズの最近の記事で彼は、「コロナウイルスを持っているという合理的な疑いがあり、この検査を必要として医師に来る患者は誰でも、とにかく検査を受けられれば良い。そして価格の問題が出てくるが後で考えればよい」と述べています。疫学研究は必要ですが、人々の正当な懸念を透明性高く軽減することも同様に必要です。
彼は、COVID-19検査のアウトソーシングを承認することに職員が消極的であることを指摘しています。これは日本では政府の麻痺につながることが多い「法律に明記」されていないためです。当局は、それが行われるべきであることに個人的に同意するかもしれませんが、誰も緊急時にも規則を破る責任を取りたくありません。
黒川氏は、大学の研究室や民間部門へのテストのアウトソーシングを合理化することを強く推奨しています。

現在、公衆衛生の専門家がウイルスの最終的な拡散を予測し、必要な病院のベッドを準備するのに(ほとんど)十分なテストが行​​われているかもしれません。
しかし、黒川氏は「誰も知らない」と苦笑しています。日本で検出されていないはるかに大きな感染率がある可能性はありますか?そうかもしれません。
しかし対応する入院者数と死亡者数は明らかではありません。ほとんどの国と同様、数字が指数関数的に増加している場合、その事実を隠すのは難しいでしょう。多くの日本人、特に高齢者は、COVID-19と診断されていない肺炎または他の呼吸器疾患で死に至る可能性はありますか?ありえます。ただし、病院はそのようなデータを共有する必要はなく、通常、全死者の
2%未満で検死が行われます。しかし、最近の葬儀のガイダンスでは、死者は一般にコロナウイルスの検査を受けていないため、肺炎で亡くなった人は全員、ウイルスに感染した場合と同じ予防措置を講じるべきであることが示されています。

とはいえ、入院が必要とされる深刻な伝染性の症例が非常に多数あった場合、呼吸器疾患を対応する医療従事者の増員を期待するかもしれませんが、これは今のところ明らかではありません。 繰り返しますが、病院はこれを報告する必要はありません。 現時点では、ここまで報告された比較的少数のCOVID-19症例にかかわらず、広範囲にわたる感染検査の不足状況は我々を安心させることはできません。 日本はまだ症例数が急激に増加している可能性を排除することはできず、状況下では今後数週間で症例数が急増することを覚悟することが賢明であると感じています。
その可能性はどのくらいですか?
信頼できるデータがなければ、誰もわかりません。

(翻訳: 吉山 潔)

Authors

About the Author

azby

Azby Brownは、Safecastのリードリサーチアであり、Safecast Reportの主要著者です。デザイン、建築、環境の分野で広く出版された権威である彼は、30年以上日本に住んでおり、2003年にKIT Future Design Instituteを設立しました。2011年夏からSafecastに参加し、国際専門家会議で頻繁にグループを代表しています。