福島第一原発で再びセーフキャスティング(再び…)

In ニュース by azby

fuku_compCrop01

上:セーフキャストの Mac OSX アプリ のマップは、発電所内部からの最も新しいデータをアップロードした後、福島第一原発エリアに焦点を合わせてきました。Mac OSXとiOSのマップは、線量が高いか低いによってより容易に区別できるカラースケールを適用しています。

2013年12月、Neo-Logue氏によって収集されアップロードされた福島第一原発敷地内からの初のデータを得たことに、私たちは喜びました。このブログ記事では、その件について書いています。

皆さんがご想像するとおり、福島第一原発敷地内への立入許可を得ることは難しいことですが、2013年12月以来、何人かのセーフキャスターが敷地内でデータを得てアップロードしたことを私たちは喜んでいます。いずれの場合も、Neo-Logue氏のようにジャーナリストだったり、プレス関連の同伴者として行きます。ジャーナリスト達はしばしば、個人の線量計を持ち込むことを許可されており、そのような理由からビーガイギーが持ち込まれたのです。プレス関係者との会話によると、TEPCOは今年の早い段階で、ジャーナリスト達が個人の線量計を持込むことに対して許可を与えるようになったようです。もちろんジャーナリスト達は、防護服を着ることを命じられ、所定のルートに沿って慎重に案内されました。

現地でデータを収集する第二の機会は2014年1月でした。PBS(アメリカの公共放送サービス)の科学ジャーナリスト、マイルズ・オブライエン(Miles O’Brien)氏のシリーズ番組 のため、技術的なアドバイスを提供し続けているセーフキャストのジョー・モロス(Joe Morross)は、カメラマンとしてマイルズ氏と共に現地で過ごしました。取材ツアーには4号機の使用済み核燃料プールの領域も含まれていました。マイルズ氏とジョーは二人ともビーガイギーを持っていました。

RangaReinhart02
キャプション: Ranga Yogeshwar氏(右)とReinhart Bruning氏(左)、福島第一原発へと訪問する前日に飯舘村にて。

最近では、今年の9月11日に、科学ジャーナリストRanga Yogeshwar 氏とドイツの公共テレビネットワークWDR/ARDのプロデューサーRheinhard Bruning氏が、二つのビーガイギーを持って、福島第一原発内で多くのデータを収集しました。Ranga氏は物理学者で、市民科学の第一人者であり、それに加えて、ドイツのテレビで最もよく知られているコメンテーターの一人です。Ranga氏は、今年始めに私たちのプロジェクトを初めて知って以来、とても熱心なセーフキャスターであることに私たちは感激し光栄に思っています。
Ranga氏は自らビーガイギー・ナノを組み立てて改造しました。そしてRheinhart氏は福島第一原発を訪問するために、長年セーフキャスターであり映画監督でもあるマイケル・ゴールドバーグ(Michael Goldberg)氏からビーガイギー・ナノを一つ借りました。マイケルはこのドイツのテレビチームをサポートしていて、自らもビーガイギー・ナノを組み立てています。

福島第一原発のRanga氏のデータ
上に同じくRheinhart氏のデータ

Daiichi4drivesFlatAdj01
キャプション:上の4つの図は同じエリアの比較です。福島第一原発のデータは今日までに4度のアップロードで収集されました。4つのグーグルアースのスクリーンショットにおいて、測定値はグレーの点(確認することが難しいですが)が最高範囲を示しています。赤が最高に高く、その次がオレンジ、黄色は低めです(クリックすると拡大します)。

1)Neo-Logue、2013年12月; 2)Miles O’Brien とJoe Morross、2014年1月
3)Ranga Yogeshwar、2014年9月; 4)Rheinhart Bruning, 2014年9月

彼らボランティア達すべてが、同一の場所からデータを取得したわけではないので、彼らの測定値を比較することは難しいです。放射線レベルは、他の地域で測定するよりも、福島第一原発敷地内では短距離範囲内で大きく変化します。全体的に見れば、敷地内のいくつかの箇所では毎時1マイクロシーベルト以下で、敷地内の西半分においてよく往来する道路のあるエリアは通常毎時3〜5マイクロシーベルトであり、ほとんどのエリア、とりわけ原子炉建屋付近や海岸付近は毎時20〜40マイクロシーベルト程度であるといえます。ジョーとマイルズ氏はタービン建屋の海側で最高で毎時146マイクロシーベルトの線量を記録しました。Neo-Logue氏はその2ヶ月前、同じくタービン建屋の海沿い近辺で毎時203マイクロシーベルトを計測しています。それでも、こうした記録が福島第一原発の最高値ではないことは明らかです。TEPCO独自の調査も含めた他の調査では、3号機付近の外で毎時1 ミリシーベルト(1000 マイクロシーベルト)を超える地点がいくつか計測されています。訪問者はこのようなエリア付近に立ち入ることが許されていません。そして、原子炉建屋内部のほとんどは、線量が非常に高いため作業員も立ち入り禁止のままです。

TEPCOの調査マップ、ダウンロードページ(英語) .

Survey Map of the Entire Fukushima Daiichi Nuclear Power Station  (Measurement Performed during September 8-9, 2014)f1-sv2-20140924-e
福島第一原発敷地全体のTEPCOの調査、2014年9月(単一ページ PDF ダウンロード) .

Daiichi reactor area survey map Sept 2014 - f1-sv-20140924-e
原子炉エリアのTEPCOの調査、2014年9月。メモ:数値はミリシーベルトで表示されています。(単一ページ PDF ダウンロード)

Unit1-1FSurvey
建屋内の空間線量率のTEPCOの調査、2013年3月。メモ:数値はミリシーベルトで表示されています。 (複数ページ PDF ダウンロード)

TEPCOのデータによれば、原子炉とタービン建屋のほとんどは、内部が毎時100ミリシーベルトを越えていて、いくつかの場所は毎時1000ミリシーベルト(1シーベルト)かそれ以上のエリアが多くあります。今までのところ、TEPCOは地下の多くのエリアで正確な測定結果を得ることは不可能でした。なぜなら、人間であれロボットであれ、広範囲にアクセスするには線量があまりにも高すぎたからです。

セーフキャストは、福島第一原発敷地内での調査の機会を歓迎し、除染と廃炉というあらゆる側面で有用な第三者検証であるよう努めます。これまでは、当局の対応により、このような機会に恵まれませんでしたが、彼らのような熱心なボランティアの助けとともに、セーフキャストで少なくとも汚染現場の一般的な分布と線量率を確認することができました。今後もセーフキャストでは、福島第一原発敷地内を調査できる機会を得るよう努めていきます。

翻訳:Kohei Watanabe, Kiki Tanaka

About the Author

azby