オープンデータ:未だかつてない重要性

In ニュース, マップ by sean

今、世界で何が起きているのか?ご存知の皆さんへ。
現在、実に嫌なニュースが流れ続けています。
全ての米国環境保護庁(EPA)の権限は凍結され、社員は”変化”に対して話し合いや外部に向かって口外することを禁じられています。
この禁止令は全ての新しい契約を停止し、同庁のウェブサイトから情報を削除することを告げられています。
EPAだけでなく保健福祉省を含む他の政府機関も外部とのコンタクトをやめるよう命令されていて、疾病予防管理センターは予定されていた気候変動に関する大きなイベントを説明もなしに急遽中止しました。
アメリカ合衆国農務省も直ちに公的文書の公開を停止しました。EPAの内部メモは、この新しい静粛令がいかに素早く広がったか?を示しています。

私たちは過去において、確かにEPAを批判してきましたが、一方で情報公開や人々が情報に対して興味を持つために、高いモチベーションを維持して努力を行ってきたことに対しては常に称賛していました。
本日のニュースはそのことに終止符を打ちました。これは完全に晴天の霹靂(へきれき)ではなく、この数か月の間、科学者達は米国新政権が今までの成果を破壊する恐れを予期し、警戒し合いながらできるだけデータの退避を行ってきました。
情報公開を求めることですら、米国情報公開法は現在、難しくなってきています。そしてこれらは米国内の出来事ですが、前出各機関より提供されたデータと情報は世界中の科学者たちに利用されています。今月上旬には、“グローバルな空気情報提供者”を謳うAir Mattersが中国政府よりデータ表示の制限を求められ、直ちに従いました。

こういった行動は、セーフキャストが支持する全てに反するものです。

私たちは、すべての人たちが環境に関してのデータ- 特に健康に関するデータ- が信頼でき、正確かつ自由にアクセス可能なものだと信じています。
今日の問題 – 私たちがセーフキャストを作る前までは - 政府は、必要な時と場合に応じてデータの門番の役割になることを想定していました。それが3.11の福島では、放射線のモニタリングネットワークが存在せず、わずかに存在したデータも公開が制限されていたことを人々が知った時は大変ショックを受けました。私たちは、全世界レベルで放射線レベルのデータがほとんど存在しないことを知って大変驚き、その事実を受けてセーフキャストを設立しました。6年が経ち、今は最大のデータセットを完全にCC0ライセンスのパブリックドメイン(公的財産) として公開し、今後も継続して誰でも利用できるようにしていきます。私たちの空気品質ベータテストは順調に進行していて、近い将来、有効なデータとして公開できる見込みです。このデータは皆が使えるものであり、門番も存在せず、政府により公開を閉鎖されることもありません。
これがオープンデータの力です。

私たちは今まで頻繁に、環境モニタリングに関心がある政府、企業や様々な組織からアプローチがありました。こういった方々の多くは、環境データを販売や著作権ビジネスとしての価値ある知的財産権であると考えているようです。中には私たちからデータの販売許可をもらい、共に多額の富を作る約束を持ち掛けてきた企業もあります。
こういったリクエストは、パブリックドメインがいかに正しく理解されていないか?ということを示しており、これはまさに、税金で賄う研究ではなく、一般の人々に公開して行うべきだということを示しております。そして企業や組織に私達のデータをライセンス販売許諾すべきではないことを表しています。
自由なデータアクセスを阻害する障壁や制限が起きている以上、今アクセスできるデータが明日には消滅する可能性があります。私たちはグローバル組織として、こういった判断ミスが起こり得ることを認識する必要があると考えています。

しかし私たちは何ができるのでしょう?
いくつか挙げてみます。

  • 貴方の地元の政治家にコンタクトを取り、地元の都市の環境データをパブリックドメインにしてもらうことを要求する
  • 貴方の地元の行政地区責任者に対して、環境データを集めてパブリックドメインとして公開していない企業がいたら、関係を断ってもらう
  • もし貴方が調査員だったら、制限付きの環境データのためのライセンスであれば契約の締結を拒否してオープン化するようにする
  • もし貴方が環境データをお持ちならば、データを公開してください。どんなアルゴリズムや計算であれ、どのようにデータを集めたのかを公開してください
  • もし貴方が環境に関する起業家だったら、貴方固有の知的財産権となるようなビジネス計画は捨ててください
  • もし貴方が環境に関する起業家に出資や支援を行っていたら、彼らのデータは公開すべきだと主張してください
  • セーフキャストに対して、一回、あるいは継続的な寄付による支援、または私たちの環境計測器を持ってデータ集積の支援をお願いします

もし貴方が勤めている会社が環境データを販売していたら、新しいビジネス計画を考える時です。
貴方の会社の行動が今は積極的にデータ公開を侵害しています。これはスローガンのように聞こえるかもしれませんし、多くの意味でそうであると言えます。
公開団体として、私たちはもはや、何もせずに静観してこういった会社や政府を信用することはできません。私たちは彼らを環境データから無関係にする必要があるのです。

(翻訳:Kiyoshi Yoshiyama)