設立から一周年を迎えたセーフキャストのこれまでと今後の活動について

In Events by kiki

3月25日(日)に、東京・渋谷で、セーフキャストの設立1周年のイベントが行われました。そのイベントの内容をお知らせします。

このイベントでは、セーフキャストのこれまでの活動内容についてのプレゼンテーション、その後は、今後予定される活動の紹介がありました。

All photos by Stig Bjorge

<動きが迅速だったセーフキャスト>
3月11日の震災の一週間後には、セーフキャストの前身であるRDTNという団体名で、ピーターを中心に日本、アメリカのメンバーたちが、ガイガーカウンターで放射線量を計測しようという動きを始めていました。そしてすぐに、計測したデータをネット上で見ることができるシステムを米国MITメディアラボ(http://www.media.mit.edu/)と一緒に確立したのです。
さらに、車にガイガーカウンターを搭載し、5秒毎にCPMとマイクロシーベルトが計測できる上に、GPSで位置確認もできる「bガイギー(bGeigie)」を開発しました。これによって計測が一気に加速し、今では230万件以上のデータをセーフキャストは収集しています。
このデータの特徴は、全て同じ種類のガイガーカウンターを使い、高さ、キャリブレーションなど一定の条件の元で計測することで、情報の質を高めようとしてきたのです。

また、慶応大学、地球環境スキャニングプロジェクトと共同で、固定センサーを全国各地に配置してリアルタイムの放射線情報を知ることのできるサイトをヤフーに開設しました。ヤフーのトップページにある「放射線情報」をクリックすると、このページにリンクします。
http://radiation.yahoo.co.jp/
現在、全国320箇所にガイガーカウンターを設置しています。これらの固定ガイガーカウンターは、Wifiを利用してデータを送信しています。開発者であるアキバさん(ニックネーム)は、次から次へと出てくる難題を超えることが何よりも大変だったと振り返りながら、説明をしてくれました。
次のステップは、日本全国の原発周辺に固定センサーを設置していく予定だそうです。

セーフキャストの特徴は、そのデータ収集の方法に一貫性があることだけでなく、そのデータを常に社会にオープンにしようとすることです。
また、自分の住んでいる町の特定の場所の数値を知りたいと希望する方には、ガイガーカウンターを貸し出して、計測も行ってきました。これからもこの活動を続けていきます。

<今後の活動内容>

2年目を迎え、セーフキャストの活動はさらに幅を広げています。

25日は、MITメディアラボの研究者が、新しい形式のビジュアルを発表しました。3Dマップです。
今、センサーを世界各地に配置し、3Dマップを使って地球全体の数値を可視化できるようになります。今後は地球全体のデータを収集していきたいと考えています。

また、福島県のセーフキャストボランティアも参加し、福島県の現状を話してくれました。
今、県民の最大の関心は食についてだそうです。
そんな中、福島県では、4月から、小中学校で放射線の授業を始めることになりました。しかし、その教育方針を巡って、「原発の是非に触れるな」などといった指示が出ているため、地元では論議が起こっているそうです。
<関連記事>
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120322-00000007-mai-soci

また、郡山教育委員会は、市内の学校の平均の放射線量は毎時0.2マイクロシーベルトだから、学生を外で遊ばせてもいい、という発言が出ているそうです。こうした動きが県内の教育委員会から起こっていることで、今後、一層、何が正しい放射線の教育なのか、何が正しい理解の仕方なのかが問われてきそうです。

文部科学省が発行する「放射線等に関する副読本」http://www.mext.go.jp/b_menu/shuppan/sonota/attach/1313004.htm